「バビロン」を観る
今日は「セッション」のデイミアン・チャゼル監督の最新作「バビロン」を観てきた。昨年末全米公開されたものの芳しい話は聞かれず直前まで観に行くのを迷った。ただ「セッション」で衝撃を受けて以降、彼の監督作は観る覚悟(とはいえポイントを使っての無料鑑賞だったけど)。3時間超の大作ゆえ、体調のいい朝一の回で臨んだ。
1920年代から30年代のハリウッドを舞台に、メキシコ系のマニーを通して描かれる映画賛歌。サイレント映画で活躍するジャックに見出され、やがて映画製作に関わっていくマニー。同じパーティーにいたネリーも端役から映画界で成り上がる。しかしトーキーへ移る激動期、3人の運命は翻弄されていく。
監督の映画への思いが詰まったちょっと下品な「ラ・ラ・ランド」。カオス満載のパーティーはドラッグに酒池肉林、それ故のR15+。ボカシは「探偵マイク・ハマー俺が掟だ」並み。金の集まるところ何でもありの時代に少し牧歌的な撮影風景が可笑しい。群衆シーンに流れ弾は当たり前。ただいい映像が撮れれば監督は満足なのだ。
全編マニーを通して映画製作の裏が描かれるものの、ブラピ演じるジャックとマーゴット・ロビー演じるネリーが軸。特にマーゴット・ロビーはほぼ全編で存在感を発揮し、ブラピを喰う勢い。繰り返される撮影もまるでコントのよう。ただ彼ら俳優の悲哀、人生はスクリーンの外でうまく運ばない。そのジレンマもハリウッド。
本作はオレ的に傑作で無いが、お尻の痛くなる3時間越えIMAX より意外に面白く観ていた。主人公マニーへの物足らなさはあるが、ハリウッドを再訪した時の出来事で帳消し。でもそこが賛否を呼ぶ一つなのかも。だってそこに居るのはマニーであってデイミアン・チャゼルでは無いのだから。その青臭さが「ラ・ラ・ランド」にも重なるのだけれども。
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