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2023/01/09

「鎌倉殿の13人」を観る(完走)

昨年末、大河ドラマ「鎌倉殿の13人」を観終えた。年末の総集編も観出したら止まらずに最後まで。昔は一年間続くドラマは多くあったが、今は大河くらいしかない。1クール12話のドラマでは得られない満足感は大河ならでは。

三谷幸喜脚本は史実に自らのインスパイア、特に映画から得たものを織り込んで伝わってくる。義時は「ゴッドファーザー」シリーズのマイケルと言われているが、PART1からPART2への変貌ぶりはまさにそれ。ラストシーンはPART3(「コルレオーネの最期」じゃない方)と重なった。

主役の小栗旬(ファミリームードからダークサイドへ)も良かったが、この一年間でのMVPを挙げると大江広元だったと思う。三谷さん曰く「ゴッドファーザー」のトム・ヘイゲンを当て嵌めたようなクレバーで冷徹にファミリー(源氏)を守る姿が良かった。

しかもビトー(頼朝)の懐刀として上総広常を陥れ、義時をダークサイドの入口に立たせた。しかも仲章を陥れた際は「臆することはございません。それがこの鎌倉の流儀」と言い切った。劇中、ほぼ笑みをこぼす事なくクールに演じた栗原英雄が自分にハマった。

「鎌倉殿...」のコメディ色を嫌う人もいるが、三谷さんが同じく範とした「仁義なき戦い」もユーモアと狂気の緩急が魅力だった。自らの土俵に落とし込み、家族の壊れていく悲哀を示すのに感情のコントラストは欠かせない。牧歌的に始まったドラマの末路が鎌倉時代の激動を示す。

ここ10年、大河ドラマを観ているが、三谷作品の面白さは健在。「真田丸」も今回の「鎌倉殿の13人」も良かった。だが「新選組!」だけは観てなかったので今猛烈に気になってる。BSで再放送してくれないかなぁ。[おしまい]

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