「ザリガニの鳴くところ」を観る
今日は全世界1500万部のベストセラーの小説を映画化した「ザリガニの鳴くところ」を観てきた。タイトルだけならホラーと勘違いしてしまうがミステリー。いやミステリーとして始まり、主人公の人生を追いつつ、再びミステリーで結ぶ作り。主人公カイアを通して女性差別と偏見の時代を描いていく。
1969年、アメリカノースカロライナ州。その地の傍らで湿地の娘と呼ばれる女性カイア。その理由は人里を離れ、湿地と自然の中でただ一人で生きてきたからだった。そんな彼女の住む家の近くで殺人事件が起こる。その遺留品が家から発見された事からカイアは殺人容疑が掛けられてしまう。
製作に女優リース・ウィザースプーンが名を連ね、その時代に偏見や差別と戦う姿は現代のMe Too運動と重ねるのは偶然であるまい。日本の興行的にこのタイトルは一見マイナスと思えるが、その英断は物語の最後に証明される。このタイトルで無ければ映画化した意味は無い。まぁ大ベストセラー過ぎて簡単に変える訳にはいかないか(観る前、何でザリガニって思っちゃったんで)。
幼少期に文字の読めなかったカイアが、恋人から教わり、手に入れた書物から知識を得ていく。その過程を魅力的に演じるのが主演のデイジー・エドガー=ジョーンズ。自然の中の少女がやがて美しい女性に変わる。こりゃ惚れちゃうよ。「マイ・フェア・レディ」や大好きな「ロマンシング・ストーン」のヒロインに通じ、最後まで物語に惹きつけられたのは彼女にある事が大きい。
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