「人質 韓国トップスター誘拐事件」を観る
今日は映画2本目「人質 韓国トップスター誘拐事件」を観てきた。実際に起きた事件をモチーフにしたクライムサスペンス。「工作 黒金星と呼ばれた男」の韓国トップスター、ファン・ジョンミンが誘拐される本人役に挑む。帰宅途中の彼は何者かに拉致監禁されてしまう。しかもその犯人たちは既に大事件を起こしていたのだ。
実際の事件はあくまでモチーフであり、その緊迫感をスパイスにエンターテイメントをてんこ盛り。そのバランスは今やハリウッドに引けを取らず、強力な演出でみせていく。特に二重、三重に織り込まれたサスペンスはその緊迫感を途切れさせない。犯人グループの配役も絶妙、様々な人々を巻き込んで騙し騙されの構図を生んでいく。
まず何よりグループリーダーのギヨンのサイコぶり。韓国映画のサイコ犯はとにかく怖いが、コイツもなかなかの存在。無慈悲で冷血、一見衝動的で緻密。しかもそのリーダーと対立していく人物を演じたのが、「梨泰院クラス」のリュ・ギョンス。サイコVS狂気の組み合わせが面白い。大金が動く誘拐事件でその真意とは何か。
犯人との丁々発止のやり取りを繰り広げるファン・ジョンミン。演技の全てを注ぎ込んで惑わしていく。だが逃走も一筋縄ではいかない。だがその繰り返しが犯人グループに亀裂を入れていく事になる。果たしてその顛末とは。ちょっと「ブラックレイン」を思い出しちゃったよ。
とにかく全編手抜き無し。特筆はマイケル・ベイか、「ワイルド・スピード」でしか見られないようなカーチェイス。たった数分のシーンながら、スピード感と衝撃の連続に感嘆。こういうシーンを日本のアクション映画で観たいと思うのは今や夢か。そんな日本映画、久しく観ていないのは寂しい。
| 固定リンク
コメント