MARVEL「デアデビル」シーズン1を観る
ディズニープラスで「デアデビル」シーズン1(全13話)を日本語吹替で観終わった。2015年製作のテレビシリーズ。ネットフリックスで配信されていた同作がディズニープラスに移籍したのはこの夏。観出したら止まらない、面白い。何故、ネットフリックス契約時に観なかったのかと後悔。
9才の時に自動車事故で化学物質を浴び、視力を失ったマット・マードック。大学を卒業したマットは友人フォギーと共に弁護士を生業にしていた。だがマットにはもう一つの顔がある。それは研ぎ澄まされた感覚と高い身体能力を武器に"覆面の男"として街の犯罪に立ち向かう。そしてその犯罪の背後に街の大物、ウイルソン・フィスクがいる事を知る...
正直MCUを意識するより、本作単独で物語に観入った。DCのバットマンと同じポジション、正義と悪の間で苛まれながら生身の肉体で戦いを挑む。マット、ヴィランのフィスクどちらにも存在理由がある。しかも登場人物の一人一人の存在に無駄がない。とにかくハード。DCに比較して明るさが身上のマーベルにあってこの物語の重さ、深さは貴重。13話で構成された事もあり、丁寧に心情を描写。そしてストーリー展開に唸る。
そんな物語は静であるなら、動であるスピード感溢れるアクションも素晴らしい。観て惚れ、圧倒される。ここまでの感慨は「シビルウォー」以来かもしれない。しかも視力無き主人公の能力を表す音表現。まるでマットの立場を体感。これはテレビのスピーカーより、ヘッドホンで視聴して欲しい。そんなマットの前に師として現れるスティック。演じるのはベテランのスコット・グレンなのが映画ファンとして嬉しい。
最終話で"覆面の男"はデアデビルとしてフィスクに立ちはだかる。アメリカ製ドラマにありがちなクリフハンガー色は抑え目もシーズン2への期待は高い。マット、フォギー、カレン3人の戦いは始まったばかり。もしこれを観てから「ノー・ウェイ・ホーム」体験だったら、さらに興奮しただろうなぁ。本当、マーベル嫌いの人にも観て欲しいテレビシリーズ。ディズニープラス配下になってもこのハードさを失ってほしくない。

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