三本和彦さんご逝去
自動車評論家の三本和彦さんが亡くなりました。享年91歳との事。先程、友人クマデジさんのエントリーチェックで知りました。何かショックで仕方ありません。
大学時代の当初はオーディオなら長岡鉄男、クルマなら徳大寺有恒と勝手にご意見番と著書を崇めていました。そして大学寮生活が始まり、神奈川県と言えばTVK「新車情報」は衝撃的な番組として観ていました。辛辣ながら切り口のいいコメントは同じ寮生の間でも意見を二分。かく言う自分は三本派でした(徳大寺さんもたまに「新車情報」に出てきて三本さんの盟友でしたね)。
その理由の一つは過去のエントリーにもありますが、我が父を思わせる風貌。同じ意見で同世代のクマデジさんとは単なる偶然と言い切れないでしょう。あの頃の父親像と重なるものもあったのではないでしょうか。それに比べると我々世代は随分と軟弱になったものです。あくまで自虐を込めて。
さて三本さんの魅力はコメント力に限らず、裏付ける知識とその人柄です。辛辣なコメントの一方、リスペクトも忘れません。例えばトップダウン、コストダウンを有効的に使うスズキ鈴木修会長(当時社長)の存在感を強調。ただそれを一旦置いて、番組ではビシッと担当者を斬ってましたけど。
止まらぬコロナ禍に加え原油高に原料高。かつてのバラエティーさは鳴りを潜めた現在の自動車業界。内燃機関オンリーからハイブリッド主体に移り変わり、さらに電気自動車へと新たな過渡期に入ろうとしています。当然、三本さんの耳にも業界の動きは届いていたでしょうが、今後のクルマ作りをどのように捉えていたか気になります。
最後に謹んで三本和彦さんのご冥福をお祈り致します。本当にありがとうございました。
| 固定リンク
コメント