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2022/07/03

「はりぼて」を観る

日本映画専門チャンネルで録ってあった「はりぼて」を観た。このチャンネルでは「このドキュメンタリーがすごい」と題して様々な作品が放送されるが、そのうちの一作。2016年富山市議会で起きた政務活動費の不正使用に端を発した辞任ドミノの顛末を描いていく。

2016年当時、全国でも報道された自民系議員による不正事件であるが、それで終わっていない事が本作を通して知らされる。報道=>発覚=>謝罪の無限ループを繰り返す富山市議会。ほぼ全編ループを繰り返し続け、このドキュメンタリーはコメディと化す。だが不正議員たちの三文芝居ぶりには笑えない怖さを秘める。

制作は開局が1990年と日の浅い富山チューリップテレビ。自民県議連にも力を持つ面々へ果敢に挑む姿は若いテレビ局だからこそ成せる業。だが最後に控えるは報道側への無言の圧力。そして本作公開は監督でもある五百旗頭幸男、砂沢智史両氏の決意の表れ、抵抗なのかもしれない。

悪びれた様子もない古参議員の態度は老害に映る、市議会議員でこの有り様。最後まで議会と距離をとる市長にとってアンタッチャブルな案件なのだろう。県会議員、国会議員とその抵抗と壁の厚みは増していく。それは今も疑惑のまま、2回総理大臣を務めたあの人がそれを示したではないか。選挙前だからこそ一歩立ち止まり、このドキュメンタリーを観たほうがいい。そして最善を尽くすため選挙に行こう。

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