「FLEE フリー」を観る
今日は映画館で「FLEE フリー」を観てきた。今年のアカデミー賞でも3部門にノミネートされたドキュメンタリー。遭遇した過去を語るアフガニスタン難民のアミンの姿をアニメーションで描いた。a-haの「Take On Me」で始まり、柔らかタッチながら次々と過酷な現実が突きつけられていく。
アニメで描く理由(一部仮名)に取材者の安全を担保する意味がある。例えばソビエト国内での出来事、一方的に金で解決させる内情の腐敗ぶりと恐ろしさ。そんな舞台となったマクドナルドの店舗前、今やウクライナ侵攻の果てのマック撤退と共に時流を感じる。ちなみにアミンが国外脱出する際乗ったのはウクライナ航空だった。
アミンたち家族は祖国を追われ、自由を求めるたびに大きな障害にぶつかり突き放される。戦争で振り回されるのは常に弱者。観る側に芽生えるその思いだけは変わらない。楽しい場面は皆無、とにかく淡々と描かれていくため、かなり観客を選ぶ作品ではある。
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