「おいハンサム!!<ディレクターズカット版>」を観る
日本映画専門チャンネルで録画してあった「おいハンサム!!<ディレクターズカット版>」(全8話)を観終えた。大人の土ドラ枠、吉田鋼太郎主演のホームコメディー。伊藤理佐原作のマンガ数作をアレンジしたオリジナルドラマ。かつてフジテレビでドラマを手掛けてきた山口雅俊が脚本と演出を担当、本作は未公開シーンを加えたディレクターズカット版となっている。
本放送時は見逃していた本作。初主演ドラマ「東京センチメンタル」も好きだったし、何より「MOZU」シリーズ以降、最強バイプレイヤーとしてドラマに引く手あまた、無二の存在感を発揮してきた鋼太郎さん。それなのに何故見逃す...と憔悴していたところ、日本映画専門チャンネルの集中放送は助かる。ちなみにこのドラマ、日本映画専門チャンネルも製作に加わっている。
何より主人公伊藤源太郎を演じる鋼太郎さんの存在感。タイトルの"ハンサム"とは源太郎が含蓄ある言葉を放った後、娘たちに揶揄される姿を指す。でもそれが観ている側が聞き逃せないような金言だったりして。そんな源太郎とその家族を通して、日常の素晴らしさと人間賛歌を描いている。とはいえ、あくまでコメディーなのでリラックスしつつ笑ってしまう。
源太郎の3人の娘を演じるのは木南晴夏、佐久間由衣、武田玲奈。それぞれ見た目に反し欠点を抱え、積み重なるエピソード。父源太郎との関係性、家族同士の繋がりがいい。今や絶滅状態のホームコメディーだからこそ貴重。毎回娘たちの恋愛エピソードに伊藤家恒例リモート会議、源太郎の"ハンサム"なひと言が光明を差し込む。
毎話、伊藤家の生活習慣、どの家庭にもあるようなマイルールがくすりと笑わせる。このドラマをきっかけに納豆とキムチに加え、チーズを入れて食べているよ。それだけでなく源太郎の一挙手一投足、それを映したような娘たちが可笑しい。特筆すべきは源太郎と娘を支える妻千鶴を演じるMEGUMIの巧さ、静かながらその存在が際立っていた。彼女無くしてここまでこのドラマの面白さは無かっただろう。
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