「ゴッドファーザー 4Kリマスター版」を観る
今日は「ゴッドファーザー 4Kリマスター版」を観てきた。今週のアカデミー授賞式でも50周年をフィーチャーされ、コッポラ監督がプレゼンターとして登壇していた。今回、3週連続で午前十時の映画祭にて三部作が1作ずつ取り上げられる事になった次第。
これまでビデオ、DVDで観た作品ながら劇場で観る機会は逃せない。格式高い趣きの中も劇的。しかも記憶深いシーンは多く、コケオドシ等効かないのにほぼ3時間、緊張感が途切れる事はない。それもマーロン・ブランドを始めとするキャストとコッポラとマリオ・プーゾのストーリーテリングの賜物。
冒頭、ビトー=ドン・コルレオーネと葬儀屋のやり取り。まるで国会議員と陳情者の会話のよう、やけにコミカルに感じる。コニーの結婚式の日ゆえのユーモア。そこに現れる名付け子ジョニーの訴え。交渉に向かうトムとその結果はこれまでの流れが急転する程に生々しく有名なシーンだ。
ここでの緩急はドキュメンタリー風、客観的な視点が効いてくる。大家族の結婚式、しかもマフィアの大ボス。全体的に無邪気に優雅、だが所々きな臭い。短いカット、エピソードで登場人物の人となりと関係性が見えてくる。
マイケル=アル・パチーノ、ビトーの思いに反して堅気から後継者に変わっていく運命。シチリアのエピソードの最後も衝撃的。マイケルはスマートなゴッドファーザーながら、身内に対しても冷徹に手を掛け復讐を果たしていく。
ブランドー、パチーノもさる事ながら、ソニー=ジェームズ・カーンとトム=ロバート・デュバルの存在感が光る。ロバート・デュバルは常に感じるインテリジェンス。対して他作でも血気だった姿を見せるジェームズ・カーンは本作の影響がいまだ大きいのではないかと思う。
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