「生きるとか死ぬとか父親とか」を観る
テレ東深夜ドラマ「生きるとか死ぬとか父親とか」をAmazonプライムビデオで観終えた。ラジオパーソナリティでもあるジェーン・スーの原作をドラマ化。舞台の一つがラジオ番組だったり、プロデューサーに元テレ東の佐久間さんが名を連ねる等、やや毛色の違うドラマとなっている。
トキコとその父との関係を中心に、ラジオ番組でリスナーから受ける相談、トキコの周囲のエピソードが絡み合っていく。一方、番組でバッサリと決めるコメントと父哲也とののほほーんとした会話の緩急が面白い。そして街、家族、亡き母との思い出に浸る。
だがシリーズ中盤、物語は急転する。学生時代のトキコ、父、生前の母の背景が明らかになるのだ。吉田羊のトキコからタイムスリップしたような若きトキコがそこにいる。演じる松岡茉優、今の姿を写したような台詞回しと雰囲気で圧倒。描かれる過去はエッセイを書くトキコの心の扉のカギとなっていく。
エッセイを書き終えた時同じくして新たなステージに導かれるトキコ。最終話、その背中を押すのは父。しかも相談を受ける立場がトキコが父に問う。その答えの直後のやり取りが味わい深い。とにかく全編、吉田羊と國村隼の存在感とコントラストが良かった。
佐久間さんプロデュースらしく、チョイ役でお笑い、あちこちオードリー繋がりのキャスティングもあり。大半の舞台はジェーン・スーの主戦場、TBSラジオならぬTBXラジオ。アシスタントを演じる田中みな実との掛け合いはドラマでもあり、リアルさもあり。
実は本放送の際、第6話までは録画して毎週観ていた。だがレコーダのトラブルで8話以降を未録画見逃し。Amazonプライムでやっと完走するに至った。この質なら間違いなくライブラリにしてたなぁ。こんな玉があるから、テレ東の深夜ドラマは見逃せないのだ。
https://amzn.to/3LgHVbT
| 固定リンク
コメント