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2022/03/01

「コーダ あいのうた」を観る

今日は有休で映画の日。そこで「コーダ あいのうた」を観てきた。一日一回のみでかつ上映時間の重なり、今週で終わる「Get Back ルーフトップ・コンサート IMAX上映」と両睨みだったが、映画も一期一会。まだ未見の「コーダ あいのうた」を選んだ。

家族が皆聾唖者で漁師の父と兄、そして母と暮らすルビー。健聴者である彼女は家族を支え、朝は漁船を手伝い、昼間は高校生活を送っていた。合唱サークルに入った彼女に素質を感じた顧問のヴィラロボスは同じサークルのマイルズとのデュエット合唱の指導を始める。

音楽映画にハズレなし。青春映画であり、多少ベタな展開にアイドル映画的な部分も持つが、日本のボーイミーツガールものとは一線を画す。それはしっかりと家族を描いている事。時に言葉、手話で会話をかわす、そんな心を曝け出す姿を観てスクリーンの中に感情移入していた。

ルビーの巧みな手話、だが歌声は家族に届かない。晴れの舞台に家族の戸惑い。一見生々しくもその後のやり取りの伏線となる。母を演じるオスカー女優マーリー・マトリンを始め、兄役ダニエル・デュラント、父役のトロイ・コッツァー、そしてエミリア・ジョーンズ。もう4人は家族にしか見えない。ロビーが巣立つ時、家族が一つになる瞬間は本当に泣けた。

実は聾唖者のご両親がいる幼馴染み(健聴者)の存在もこの映画を観たかった理由。彼の姿がこの作品の主人公ルビーに重なる。家族を支える彼は本当に小さな頃から大人だった。家族間の会話での空気感は知っているけど、一方でまだ知らない事もあるんだろうなとこの映画を観ながら改めて思う。

助演男優賞ノミネートのコッツァーを始め、作品賞などオスカーの台風の目となる本作。「ドライブ・マイ・カー」よりも家族劇、王道たるこちらに肩入れしたくなる。期待以上の出来で授賞式の前に観る事ができて良かった。

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