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2021/12/31

2021年総決算「劇場映画篇」


今年劇場で観たのは新作26、旧作7で計33作品。コロナ禍のわりに前年の鑑賞数を超えた。非常事態宣言下で取りこぼした作品は少なくないけど。新作から今年の個人的劇場公開作ベスト10は以下の通り。

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今年のベスト1は名匠リドリー・スコット作品
「最後の決闘裁判」。独特のストーリーテリングとクライマックスでの迫力ある映像。心理劇だけにとどまらない歴史劇。テーマの奥深さ、その根幹は今も不変の現実を思い知る。

2位の
「すばらしき世界」。出所後の元ヤクザの物語に意味深なタイトル。やさしさと現実が交錯する社会で主人公を待っていたものは...西川美和監督らしい視点と切り口、そして考えさせられる一作。

3位は
「いとみち」。ローカルムービーと思いきやしっかりと青春映画であり女性映画。ユーモア溢れる青森訛りの掛け合いと三味線の響きが心地いい。主人公いとの成長を初々しさ残る今後ブレイク必至、駒井蓮が演じる。

4位は
「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」。劇場で二回(+アマプラで1回)観ただけにベスト10へ入れてみた。4半世紀の総決算にしてエヴァ流のこれ以上ない卒業式。

5位は.
「リスペクト」、アレサ・フランクリンの半生を描いた音楽映画。アメリカの歴史と重なるアレサの道程。圧巻はアレサ本人に負けず劣らないジェニファー・ハドソンのパフォーマンスは必見。

6位は
「ゴジラvsコング」。あくまで劇場体験、できればIMAX-3D必須。けっしてテレビサイズでは伝わらないど迫力バトル。知性無視、勢いでみせる。まるで子供に還ったような空想特撮映画。

7位は
「ヤクザと家族 The Family」「すばらしき世界」と同じヤクザを採り上げた邦画。オーソドックスな作りで力強い。藤井道人監督の力量はドラマ「アバランチ」でも発揮。勝手知ったる場所が舞台だったのも嬉しい。

8位は
「ラストナイト・イン・ソーホー」。エドガー・ライトが描くトリップやホラー要素を織り込んだ音楽ファンタジー。夢見心地に潜む恐ろしい事実、それにバランスするトーマシン・マッケンジーの可愛らしさといったら。

9位は
「Mr.ノーバディ」。突然現れた一見ダメダメな無双オヤジ、でもこれこそ男の憧れ。語り口に溢れるユーモア、痛快なアクション。加えてクリストファー・ロイドら映画通好みのキャスティングも嬉しい。

10位は
「ノマドランド」。今年のオスカー受賞作。リーマン以降の格差社会を映したロードムービー。美しい自然と流浪し共存する人々。クロエ・ジャオ監督の生む映像テイストは「エターナルズ」でも健在。

今年のワーストは「ブラック・ウィドウ」。長尺なのにテンポが悪く、睡魔との戦いに爆発で目が覚めるほど。ナターシャの卒業作なのに残念。あくまで妹役フローレンス・ピューのための顔見世興行。

毎年のベスト10同様、順位はあって無いようなものです。むしろベスト10から溢れたものに愛おしさがあったりして。挙げただけで
「新感染半島 ファイナル・ステージ」「アオラレ」「アメイジング・グレイス/アレサ・フランクリン」「モーリタニアン 黒塗りの記録」「梅切らぬバカ」「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」「007」は禁じ手を使ってのラストよりサッチモが重なるエンドロールに泣けた。

それぞれのレビュー
劇場新作26作品

劇場旧作7作品

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