Netflix「イカゲーム」を観る
Netflix「イカゲーム」全9話を観終えた。生き残りと大金を賭けて挑むいわゆるデスゲーム。456人の参加者が子供の遊びで争う。タイトルは昔の韓国の子供たちの遊び、イカゲームから取られている。
プロットの既視感よりもストーリーテリングで見せていく。登場人物たちの立ち位置と運命。特定の登場人物への感情移入も誘う。欲と生への執着、善悪の狭間の曖昧さに考えさせられる。終幕、ギフンの決意は死を弄ぶ者への反抗、散った者たちへの報いを感じた行動。格差社会に麻痺したこちらの心を刺激する。
それだけでなくビジュアルが個性的。郷愁を誘う背景の中で繰り広げられるゲーム。敗者の末路の呆気なさはNetflixらしくコンプラ不要。子供に刺激の強いシーンもある。中でも際立つのはコスチューム。参加者のジャージ体育着は同じアジア人として琴線に触れるし、運営側は赤とピンクの服に大きく記号の描かれたマスクが不気味。更に黒マスクの支配人が....
第一話から観てきて主人公ギフンはもし日本で演るなら大泉洋だなと思ってた。醸す雰囲気といい、ギフン役のイ・ジョンジェが似てるんだもの。世界的に視聴数の高い作品だが、日本に限ってはそんな要素があるかもしれない。
既にシーズン2の製作が決定。まだ多くの未回収の謎とギフンのその後が気になる。もちろんあの人の秘密はほぼ明かされぬままだし。出し惜しみとはここまで綿密に計算されてこそ意味あるものだと思う。
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