「ジェームズ・ボンドとして」を観る
Amazonプライムビデオで配信されている「ジェームズ・ボンドとして」を観た。最新作「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」公開を前にこれまで6代目ジェームズ・ボンドを演じたダニエル・クレイグを振り返るドキュメンタリー。ダニエルに加え、バーバラ・ブロッコリ、マイケル・G・ウィルソンら3人から製作状況が語られていく。
まずこのドキュメンタリーは次のボンド役は?から始まる。バーバラとマイケルは語らずも次作「カジノ・ロワイヤル」となった時点、007交代は決まっていたようだ。しかもプロデューサー側はダニエル一択も、多数のボンド候補にマスコミ、ファンにネットがざわつく。結果ダニエルに決まるも、映画界最強のアイコンゆえの雑音は続く。だが「カジノ・ロワイヤル」の大ヒットで評判を覆したのはご存知の通り。
実はこのドキュメンタリーを観ると、ダニエル主演のボンド5作の中でまともに準備できたのは「カジノ・ロワイヤル」だったと判る。ダニエルが脚本初見でその出来に自信を持ち、監督と映画を作り上げていった。ただ以降の作品では脚本ストがあったり、自身のケガで撮影に支障が出ていたらしい。しかも新作では直前の監督交代もあったし。
意外だったのは「スカイフォール」でのサム・メンデス監督起用の進言はダニエルだったのを初めて知った。その代償に音楽はデビッド・アーノルドからトーマス・ニューマンに交代。個人的にはそこがいただけなかった。偶然このドキュメンタリーではバーバラがあるシーンでのデビッドのスコアを褒めていたが、ボンド映画らしい情緒的な音楽は好きだった。
「カジノ・ロワイヤル」から15年、最も長くボンドを演じたダニエル・クレイグ。改めて「カジノ・ロワイヤル」を観ると当時のダニエルの若さを痛感する。加えて昨日観た「ノー・タイム・トゥ・ダイ」はその結果とみれば、物語の重みは増してくる。このドキュメンタリーを締めくくるサッチモの曲は偶然の一致であるまい。「ノー・タイム・トゥ・ダイ」観終わった後、ホント聴きたくなるんだよ。
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