「スマホを落としただけなのに」を観る
たまには邦画の現代劇という事でAmazonプライムで「スマホを落としただけなのに」を観た。2018年製作で「リング」の中田秀夫監督作品。
麻美の恋人、富田がスマートフォンを落としてしまう。不幸中の幸い、拾い主が現れて富田の手に戻るスマホ。だが間もなく富田のスマホはランサムウェアに狙われた。そして麻美の周りでSNS絡みの不審な事件が起こり始める。
キャッチーなタイトルに目がいくも物語前半はSNSハウツー、その顛末が描かれるかと思いきや、物語後半で急展開をみせる。それがこの映画のちゃぶ台返しでタイトルに異論あり。本来、ヒロインの境遇を物語の中心にしてこそ中田監督の本領発揮だと思うが、脚本の組み方の問題かもしれない。
それゆえ物語展開は雑多な感じ。そして突然、中田演出の怖いカットが入る事。見どころは要潤のろくでなしぶりと成田凌の怪演。ただSNSやツール、検索エンジン等が架空のもので出るたびに興醒め。映画「search/サーチ」のように現実との境界線を壊さないと本当の怖さは生まれない。
ただこの作品に教訓があるとすれば、スマホの拾い主は選べないと言う事。それだけは間違いない。
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