人間性クイズ:インスタント上司5
基本は何も知らない若手芸人を先輩芸人が騙すシチェーションの対し、クイズはその姿を見てリアクションを答えるというもの。記憶で初回はチャンバラトリオの結城師匠が、何も知らないダチョウ俱楽部の上島をSM癖(という設定)でやり込めていく姿がクイズとなっていた。だが実は上島も仕掛け人という騙し騙されの構図も面白い。
正直、クイズなんて体裁はどうでもいい。「人間性クイズ」の真骨頂は極限状態の中、人はどのような判断、行動をしていくかという事だ。結城師匠の「もっと打って」というリクエストに決意の下、結城師匠の想像を超え、鞭打つ(ニセ)真性SM癖を発揮する上島竜兵が可笑しい。
さてコロナ禍、今の我々は極限状態の中にいると言っていい。
ワクチン職域接種の話が出て1か月半、7月末からが8月末になりそうという話が総務部から発信されていた。そんな中のある昼休み。ほとんどの人は食堂で不在、部屋に残る人は食後寝てるだけの状況。いつもなら爆睡も今日は眠れずに狸寝入りのオレ。インスタント上司は遅れた昼食、スープの匂いを立ち上らせて近臣に向けこう切り出した。
I上司(インスタント上司の略)「職域接種、10月になるらしいぞ」
おいおい。突然、耳だけがダンボになった。
I上司「総務に聞いたら今世間の接種順番が100番台、うちの会社は1X00台だって」
接種が一か月どころか二か月も遅れるって事だ。そしてもっと耳を疑う言葉。
I上司「明日、フレックス出勤するから。地域接種の予約してくるわ」
ちょうど地域的に年齢解禁のタイミングだったかもしれないが、早々にI上司は地域接種に切り替えたのだ。その翌日、宣言通りに遅れて出社したI上司。参ったような顔をしながら、近臣に予約終了を話していた。胸くそ悪っ。
今も全社員は職域接種が8月末から行われるであろうと思ってる。ほとんどの社員が職域接種で済まそうと思っている。そしてヤツは抜け駆け。
だが夏季長期連休前、総務から情報解禁される様子はない。すなわちI上司が総務(のある人物)から聞いた内容は秘匿すべき情報。それを軽々昼休みに一部の人間に自慢げに話す。しかもその後の行動を含めてコンプライアンス上、I上司は問題視されるべきではないか。
人は極限状態になった時、本性を現す。I上司はいち部署の長、艦長みたいなもの。だが艦体の異常が知らされたのに一人で安全地帯へ逃げ出したのに等しい。こういう人間はホラー映画なら早々に死亡フラグだが、現実はしぶとい。でもオレはその行動の一部始終を知っている。
「クチ軽く、ワキさえ甘い、I上司」なんて一句も出てくる。それにこの人、一度も部下を守った事など無いから。
コロナ禍でこの状況。I上司に対する、いやオレに対する人間性クイズなのか。現実は可笑しいようでとても悲しい。
コロナ禍でこの状況。I上司に対する、いやオレに対する人間性クイズなのか。現実は可笑しいようでとても悲しい。
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