「ブラック・ウィドウ」を観る
今日はMCU最新作「ブラック・ウィドウ」を観てきた。タイトル通り「ブラック・ウィドウ」ことナターシャ・ロマノフの活躍を描く「シビル・ウォー」の後を埋める物語となる。
ナターシャの前に妹エレーナが現れる。再会も間もなく二人を訓練した組織レッドルームの刺客たちに襲われた。エレーナが組織の秘密を知ってしまったからだ。そんな時頼るのは父母。ナターシャたちは父レッド・ガーディアンの服役する刑務所から脱出させる事に成功する。そして母メリーナの下へ。だがメリーナはレッドルーム配下のスパイ。合流した4人はレッドルームのアジトへ向かうのだが...
他のMCU作品と同様の韻(テロップの入り方とか)を踏みつつ、ナターシャの過去に迫る本作。とはいえ言いたい事は多くない。ナターシャを生んだ組織とその過去、そして彼女にとってアベンジャーズとは...。スパイとなるべくして育てられたナターシャ。家族との関係性が明らかになる時、そしてそれを超えた時に組織の核心に近づいていく。
ただ如何せん物語のテンポがMCUでも中の下。ド派手な爆発で目が覚めるも、会話劇が続くと停滞気味。体調は悪く無かったと思うが、正直何度か睡魔に襲われ、ラスボスとの対峙まで結構辛かった。さすがにこのテンポで133分は長い。最後はド派手過ぎる程の大バトルが展開され、MCUらしくエンドロール後まで注意は必要。
その点で本作は次の10年を踏まえた妹エレーナの顔見世興行の様相と感じる。演じたフローレンス・ピューは「ストーリー・オブ・マイライフ」でもシアーシャ・ローナンを食う存在感だったが、本作でも同じ。若さ、美しさ、そして力強さ。ポージングで照れる姿も可愛かった。
レッド・ガーディアンはキャプテン・アメリカとのライバル関係を口にするが、確かにコスチュームに盾と共通点は多い。残念なのがオルガ・キュリレンコ。スリムで美しい彼女があんなメイクで登場させキャスティングした意味を感じない。一方でレイチェル・ワイズは変わらぬ美しさを発揮。
ナターシャ=スカーレット・ヨハンソンの卒業作品にもなっている本作。スケジュール通りに公開されたらもっと辛口になったかも。MCUファンの通過点としてならアリ、ただ今後に影響する部分は僅か。この後、本作をどう絡めるかはMCU次第と言う事なのだろう。

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