マ・ドンソク主演「罠」を観る

アマプラでマ・ドンソク主演の「罠」を観た。兄貴主演の中ではかなり異質な作品。アマプラの作品解説によると「SNSの実話をベースにしたスリラー」との事...

ジュンシクとソヨンは結婚して5年。だが子宝に恵まれずに悩んでいた。そんなある日、ソヨンはジュンシクを旅行に連れ出す。孤島に着いた二人は目的である食堂を訪れる。店主の振る舞う料理に満足のジュンシク。酔ったジュンシクに店主は「泊まれ」と申し出るのだが。

「罠」というタイトルは一見、店主側の事と思いそうだが、実はソヨン側からの視点も含むダブルミーニング。だがそんな些細な行動を超える存在がマ・ドンソク兄貴。ただこれまでヒロイックな存在の兄貴にその微塵さもない。微笑みさえ不敵。悪に徹した兄貴が観られる。

ただかなり観る人を選ぶ。むしろ毛嫌いする層は多いと思う。それこそソヨンの仕掛けた罠ゆえ。儒教の国らしからぬ展開が待っている。朝から観るにはかなり刺激が強かった。加えて徹底したグロさ。兄貴のフィジカル面はここで活かされる。元々ゾンビも肩なしの腕力。ただその割に結末は呆気ないように感じるのは自分だけか。

昨晩「ぴったんこカンカン」を観たせいか、安住アナに見えてしまうジュンシク。罠に落ちてしまう男の悲しさ。元々の原因は男に切実な問題。たぶん実話の部分ってこのジュンシクの落ちた罠の事だろうな。でも毎度カップルが失踪する孤島なんて、警察が目をつけるだろうけどな。

さてこの映画、配役的に兄貴なくて良かったのかも。でも興行的(国内外とも)には兄貴のネームバリューは大きい。とりあえず一見でいいかな。