「新感染 ファイナル・エクスプレス」を観る
今日はWOWOWでだいぶ前に録ってあった「新感染 ファイナル・エクスプレス」を観た。現在、続編「新感染半島 ファイナル・ステージ」が公開中。ただそれよりも「韓国映画究極ガイド」を読んでたら、何とマ・ドンソク兄貴が出てるというじゃないか。それなら観なきゃいけないよね。
韓国ソウル発釜山行KTXに乗るファンドマネージャーのソグと娘スアン。別居中の妻の元へ向かう最中だった。間もなく車内に悲鳴がこだまする。白目を剥き出しにした女が客室乗務員を喰らい始めたのだ。あっという間に増える犠牲者とパニック。同じ出来事が韓国全土に及んでいるのを知るのに時間は掛からなかった。ソグたちは生き延びる事ができるか。
よく言われるゾンビ映画であるが、動きは速く「ウォーキング・デッド」と違う種類のゾンビらしい。このゾンビの動きの緩急が約2時間のこの映画のテンポを作り、しかも列車という密室がサスペンスを盛り上げる。さらに家族を意識させるプロット、展開が我が琴線に触れる。まさかあの兄貴に泣かされるとは。
主役では無いマ・ドンソク兄貴。ただ本作は群像劇でもあるから兄貴はその一役を担う。特に中央突破を強いられる場面で兄貴のフィジカル面は大きな説得力を持つ。ヤワな男じゃどうにもならないからね。だが膨れ上がるゾンビの数。柔和な表情だった兄貴の満身創痍の叫びが胸を打つ。
旧エヴァ劇場版「最後、人間の敵は人間」のセリフはこの映画にも当てはまる。いや目の前の現実にも当てはまるだろう。我が宰相の他人事ぶりを見ているとその意を強くする。男としてソグや兄貴たちの勇気と行動を同じようにとれるだろうか。現実はこの作品と感染の意味は違えど今は家族を守るしかない。
この映画のストーリー、ビジュアル、演者とクオリティは超一級。公開当時に観ていたら間違いなくその年のトップ10に入る。ホント、劇場で観たかったな。兄貴との出会いは3年早くなったのにね。
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