「ワンダーウーマン 1984」を観る
今日は「ワンダーウーマン 1984」を観てきた。DCエクステンデッド・ユニバースでも屈指の人気。前作から3年、コロナ禍で延期となっていたが、日本ではアメリカ本国より先に公開が実現した。今回はタイトル通り1984年を舞台にワンダーウーマンことダイアナの活躍を描く。
1984年アメリカ。ダイアナは身を隠しスミソニアン博物館に勤めていた。同僚のバーバラと仲良くなるダイアナ。バーバラは宝石学の博士であり鑑定を担当していた。そんな彼女に近づく実業家マックス。狙いは彼女の手元にある魔法の石と呼ばれる秘宝。マックスは石の力を我が物にすると、まもなく彼の周りに大きな変化が起きていた。
我々にとって80年代は特別だと思う。バブル夜明け前、尽きない欲望と活気に満ちた世界。そうこの作品の敵は人々の持つ欲望。集まった欲望はマックスをハブに世界を滅亡させていく。人間の業、それが隠れたテーマ(まるでイデオン)。敢えて80年代を選んだ狙いは2020年現在へのアンチテーゼにも取れる。
敵役マックスはトランプ大統領そのものでキャラは完全に意識している。ラストバトル、苦境のダイアナを救うのは皆の思い。公開延期で大統領選に間に合わなかったが、映画を通した監督の考えは受け取れる。
エキゾチックな美貌のガル・ガドット。今回はあのTVドラマ版を意識したコスチュームが嬉しい。最終決戦では黄金聖衣。再タッグのパティ・ジェンキンス監督。女性らしいストーリーテリングにダイナミックなアクション。その手腕は「スターウォーズ」の次期シリーズに抜擢されるほど。
クリス・パインの再登場は正直面食らったが、まもなくその理由に納得。しかもダイアナにとって最高のバディだ。今回は80年代でのギャップも可笑しい。キャノピーに映る花火がその後の運命を物語る。そんな出来事が伏線となってダイアナをより強くしていく。
前作同様に長尺の作品ながら、緩急織り交ぜて飽きさせない。むしろ前作より好き。実は一番嬉しかったのはエンドロール後の仕掛け。瞬間、思わず前のめりになった。そのリスペクト、扱いに嬉しくて泣けてきた。三作目には何かあるのかもな。
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