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2020/10/03

「日本沈没」がリメイクされるらしい

Yahooニュースを見ていたら小松左京原作の「日本沈没」が小栗旬主演、TBSで再ドラマ化されるらしい。ヤフコメ欄を見ると否定的意見が多く、分からなくもない。東日本大震災以降、天災は起これば過去最悪の状況を辿っている。被災者にとってトラウマとなるかもしれない。

ただ誤解を覚悟で言えば「日本沈没」のリメイクはアリだと思う。「日本沈没」は衝撃的なタイトルにパニックドラマを連想するが、テーマは別のところにある。母国を失う事、日本民族の離散。小さい島国に住む我々にとって重い内容。まして今回のリメイク、TBSなら今の政治事情を反映させるはず。

このテーマ、映画では駆け足過ぎる。だから今も1974年製作全26話のテレビドラマが至高。徐々に明らかになる現状と秘密裏に進行するD計画。そして日本沈没の現実からD-2計画に移行していく。ドラマなのでパニックの最中「君の名は」ばりに主人公とヒロインのすれ違いが続く。ちなみにこの「君の名は」はあの大ヒットアニメの事ではない。

1974年のテレビドラマの見どころは特撮と人間ドラマだった。東宝特撮チームの作る描写は今見ればしょぼいかもしれないが、子供心に驚かされた。日本沈没が続く中、わだつみとケルマデックの両潜水艇の活躍、天守閣を最後に残した大阪城が痛々しく記憶に残る。

そして人間ドラマを支えるのが「日本沈没」真の主人公田所博士。1973年の映画版同様、小林桂樹が演じる。物語での田所博士の存在感と説得力。
ドラマ中の存在感は東大の竹内均先生と双璧。だからこそ日本国の黒幕をも動かした。そうでなくては日本民族を助けられない。

リメイクで懸念されるのは2006年版映画のように突然盛り上がる恋愛描写の再来。主題歌はリメイクせずに五木ひろしの「明日の愛」をお願いしたい。

201003

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