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2020/09/30

静岡県立美術館「富野由悠季の世界」へ行く

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今日は静岡県立美術館で開催中の「富野由悠季の世界」へ行ってきた。先週連休後の休館日と知らずに行ってのリベンジ。どっぷりと富野ワールドに浸り、昼飯も食べずにぶっ続けで楽しんだ。

なお展示は撮影禁止なので、入口だけをパシリ。平日だけど人の入りは7割くらいと多めだった。

展示は富野監督の学生時代、大学までの制作物、虫プロ時代の資料、そしてフリー、サンライズ以降の作品群に分けられる。もちろん展示はサンライズ以降の作品に大きく割かれていた。だがそこまでの道程にこそ、富野監督のきめ細かな視点、原点が伺える。入口間際には監督の父親が戦中に関わった与圧服のレプリカも展示され、これってノーマルスーツじゃんと思わせる。SFへの関心はここから始まったようだ。

ガンダムでは安彦良和、大河原邦男、イデオン、ザブングル、ダンバインでは湖川友謙、エルガイム、Zガンダムで永野護、ターンエーではシド・ミードに安田朗。今回「富野由悠季の世界」であると同時に富野監督と彼らアーティストとの化学反応を見せられた思い。そして今も続く創作意欲。

展示で長く足を留めたのは、勇者ライディーン、ザンボット3、ガンダムシリーズ、そしてイデオン。以下はその雑感。

ライディーンはOP、EDのコンテにその映像が懐かしく、ザンボット3は最終回のドンデン返しに関し解説。企画段階で方向性は見えていたようだ。

機動戦士ガンダムは第1話「ガンダム大地に立つ」をフィーチャー。立ち上がってザクを仕留めるまでの流れが絵コンテ、解説と共に理解を深める。ガンダム、上手からの攻めにサーベルの持ち手の意味まで考えつかなかった。40年以上経た今、驚きを隠せない。

劇場版「めぐりあい宇宙編」、コンスコン隊の戦況をTVで見つめるララァとシャア。この件の意味、そして身を挺してシャアを守る心理の裏。当時の小学生目線のままで気づけなかった。

ターンエーガンダム、黒歴史という言葉への想い。戦中生まれの監督。解説を読んでいると戦争の風化、監督曰く「忘れる時は一千万人単位」と心に残る。過ち、伝統を祭りにのせて後世に残す意味。ターンエーでお祭りのシーンが多かった意味もわかった。

中でもイデオンは見直したいなと思わせる。ロゴデザイン、メカ、物語へのこだわり。異文化、テーマの深淵さに改めて触れる。メカデザイナー山根公利製作のプラモ、ガンガルフの展示に富野監督との逸話も良かった。

展示の中程でプロモデラーMAX渡辺の作品群を鑑賞。素人時代「ホビージャパン」に載った1/60グフとザクを含め、近作メガサイズガンダムまで多数。初期に手がけたグフの手書きマーキングがいい。これに限らず、お宝なおもちゃ群も懐かしさでいっぱい。

開館から4時間、気がつけば午後2時。圧倒的な物量、これらをまとめた方々に恐れ入る。もう少し見て居たかったけど体力がもたない。本気で見たら一日で終わるだろうか。手書きの資料では字が見えない事も...メガネ作っておけばよかった。会場で買った記念本を読みつつこれからも「富野由悠季の世界」を楽しみたい。

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