「ハウス・オブ・カード 野望の階段 シーズン5」(吹替版)を観る
Netflixで「ハウス・オブ・カード 野望の階段 シーズン5」(吹替版)を観終わった。
大統領選を争うフランシスとコンウェイ。フランシス劣勢の中、テロに乗じ裏で仕掛けた狙い通りに終盤の2州の選挙を停止。公選大統領不在のままの国の運営に非難は高まる。憲法に則り、上院はクレアを副大統領に選出された。だが上院でフランシスとコンウェイの票数は拮抗。これまで優勢だったコンウェイはその状況に痺れを切らせていた。
悪の限りを尽くして野望の頂点に立つフランシス。だがその結論がシーズン終盤に語られる。史上最大のちゃぶ台返し。ただこれまで同様にぐだぐだを繰り返させるよりも清々しい。外から国を動かすフランシスと独り立ちするクレア。それがシーズン6で語られるはずだった。
そして今、スペイシーのセクハラ問題による降板。片翼を失った本作に観る動機を失った。
思いは「どうしてくれるんだ!フランク」
閑話休題。相変わらずフランシスの知略に驚かされる。知略どころか自ら手を掛け転落させる。血生臭い犠牲は当たり前。クレアの手も血塗られていく。
フィクションとはいえ馬鹿にできない。弱みを持てば潰される。実際クリーンな政治なんてあり得ないな。クリーンな政治家は数の論理に潰される。どんなにクリーンであっても現実に打ちのめされる。そして野望の階段を昇っていく事になる。
本作を観ると、面に出ずキングメーカーに徹する政治家の存在も馬鹿にできない。フランシスの取った行動とも一致。袂を分かったタスクと話が合うわけだ。
フランシスに女性に踊らされる雰囲気はない。孤高、それが強み。彼の性的嗜好はさておき、「やり過ぎたな!フランク」。新しいパートナーを褒めたり、恫喝したり。演出というより、ケビン・スペイシーの本性が出ているのだろう。
フランシスの声を充てた石塚運昇氏の名演。調査委員会でのフランクの名演説は彼あってのもの。もしシーズン6がスペイシー復帰でリブートされても石塚さん亡き今、観る事はあるまい。フランク無きシーズン6、ファイナルを観るべきか否か。しばらく悩もうか。
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