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2020/07/17

「ライド・ライク・ア・ガール」を観る

今夜は今日から劇場公開の「ライド・ライク・ア・ガール」を観てきた。どちらも好きな映画と競馬。競馬を描いた映画では「のるかそるか」「シービスケット」と傑作も多い。本作は女性騎手としてメルボルンカップを初めて勝ったミシェル・ペインの半生を描いている。

オーストラリア。幼い頃に母を亡くしたミシェル。10人兄弟の末娘の彼女。調教師兼生産者の父パディの下、彼らは競馬一家だった。気がつけば兄姉同様に騎手を目指すミシェル。努力とチャンスを掴み、見習い騎手として頭角を現していく。

幼いミシェルの口から当時の南半球最強馬レッツイロープの名が出た瞬間、トウカイテイオーが勝ったジャパンカップを思い出した。スタートは30年近く前、まるで我が競馬の歴史と併走するような作品。クライマックスは2015年、第155回メルボルンカップ。出走馬にはサンデーレーシングの勝負服、日本のフェイムゲームも登場する。

ちなみにメルボルンカップはG1、芝3200メートルのハンデ戦。2006年日本の菊花賞馬デルタブルースも優勝している。この日は祝日、オーストラリア国民皆が競馬を楽しむ、まさにお祭り。

ミシェルがキャリアをスタートするのは、父も馬を出走させる田舎の競馬場。メルボルンカップが行われるフレミントン競馬場との比較、一般の競馬ファンにはオーストラリアの競馬システムは判り難いかもしれない。幸い、グリーンチャンネルで知る機会も多かったため、脳内補完できた。(参考番組:オーストラリア横断馬旅5000キロ。須田さん、オークスさんありがとう)

物語はミシェルの騎手としての戦いを描く。女性騎手と男性騎手との差は決して小さくない。追い比べとなれば腕力でもの言う男が勝る。しかしバランス、馬への当たり等、女性が戦える要素もある。男性騎手に負けない姿、調教に乗る数シーンで見せる。

ただ感動をゴリ押しするような作品ではない。プロフェッショナルたる騎手の世界。武豊のようなドライさがこの作品にはある。ストイックに減量に勤しむ姿は世界共通。だが酷な減量の果てに過酷な現実が待っている。騎手は危険な職業なのだ。だからといって本作はくどくど描かない。騎手復帰するミシェルに父がひと言。本当ドライだと思う。

体当たりのミシェル役
テリーサ・パーマーもいいが、やはり父パディのサム・ニール。父の言葉は程々に多くは語らず。でも一番ミシェルの事を理解している。そして父の言葉でオーナーたちを捲し立てる姿、ミシェルとパディが連れ添うラストシーンが何とも良かった。

弟スティーヴィーは本人が演じているのだな。馬とのコミュニケーションは彼ゆえの賜物。姉を後押し、プリンスオブペンザンスの激走も頷ける。彼は姉との関係性、演技に限らず色んな面で体現し、本作のMVPと言っていい。ネクタイを締めてもらうシーンがいい。

今、無観客競馬で寂しさを否めないが、劇場で競馬を体験できるのは嬉しい。観て良かった。競馬ファンにとっても海外競馬事情を知る意味で興味深い一作になると思う。

200717

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