「ハウス・オブ・カード 野望の階段 」シーズン1と2を観る
WOWOWで放送されている「ハウス・オブ・カード 野望の階段 」シーズン1と2を吹替版で観終えた。と言いつつ、WOWOWでシーズン2はまだ最終回に至っておらず。先般の豪雨で録画できなかった21章と22章。結局、Netflixで追い駆け、その面白さに追い越してしまった。
アメリカ。ウォーカー大統領の下、民主党下院議員院内幹事を務めるフランシス・アンダーウッド。大統領から国務長官就任を袖にされた一方、教育改革法案可決の票取りを任される。だがフランシスはその第一稿をワシントン・ヘラルドのゾーイにリーク、ウォーカー大統領の就任式前に報道させるのだった。
「セブン」のデヴィッド・フィンチャー監督が製作総指揮。主演のケヴィン・スペイシーも同じく名を連ねる。リアリティと漂う重厚感にフィンチャー色溢れる映像。政治の駆け引きとアクの強いフランシス=ケヴィン・スペイシーの役回りに引き込まれる。しかも隠された裏の顔こそ本作の真骨頂。だが裏の顔は作品を超え、そののち降板に至るとは...
作品中の裏の顔はルッソ、そしてゾーイの顛末に現れている。とにかく野望の階段を昇るためには容赦無し。そしてフランシスの真意は第4の壁を壊すセリフで我々に訴えてくる。時に自ら人間性を問う事もあるが、徹底してヒール。だからこそ魅力的な主人公。
その裏を知って知らずかフランシスの妻クレア。成り上がりのフランシスを助ける。もちろん彼女にも裏の顔、時に復讐のために身を晒す事もある。この夫にこの妻あり。演じるロビン・ライトは美しく、いろんな意味で引き込まれる。突然のフランシス、シークレットサービスとの件には参った。
さてこのシリーズ。フィンチャーの意向か、いやスペイシーによるものか。突然エロいシチュエーションに陥る回がある。英雄、色を好むといったところ。家族内鑑賞は注意するべし。
重要な役でのちのオスカー男優マハーシャラ・アリが出演。個人的に気になるのはダグことダグラス・スタンパー。フランシスを支える功労者。時折見せる善の顔が痛々しい。窓から覗いてあんな事されてりゃ落ち込むわい。
CVではフランシスを石塚運昇、ウォーカーを山寺宏一と「カウボーイビバップ」の名コンビ二人が充てている。そしてレイモンド・タスクが羽佐間道夫なのです。渋みを増した声で最初判らなかったが、この作品の重みを支えている。
着実に野望の階段を昇るフランシス。そしてシーズン3へ。ファイナルシーズンへの顛末は知りつつも、そこまでの道程が楽しみだ。
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