「AKIRA【IMAXレーザー版】」を観る
今日は念願の「AKIRA【IMAXレーザー版】」を観てきた。元々は4月上映だった作品。コロナ禍、緊急事態宣言終了を経ていつまで上映しているか判らない。思い立ったら吉日。
今回のIMAX版は4Kリマスター上映。30年前の作品だけに画質向上の恩恵は小さい(時にピンボケ箇所もあったり、ただこれはマスターの問題)。だがIMAXに最適化されたかのような音が凄い。オープニング、タイトルバックの打音から、大団円、エンドロールと音は別物、明らかに違っていた。
そもそも芸能山城組の音楽はレンジが広く、しかもバイノーラル録音による包囲感が特徴。ヘッドホンで聴くと音が回る回る。
しかしこのIMAX版は明らかにシアターサウンド。刺激的な重低音は鳴りを潜め、全帯域フラットな味付け。個人的にはLD版が至高だが、最近聴いたAKIRAの音の中ではベストと思う。あくまでこの音が自宅で再現できればだが。
さて先に述べたようにこのリマスター、画質面の恩恵は小さい。冒頭から映像の持つ疾走感、相応の大画面の迫力は想像通り。だがIMAX版の真骨頂は物語後半にあった。
オリンピック会場、アキラを納めた球体が浮上する構図。そして鉄雄と金田、SOLとの攻防。SOLがデカい。さらに大佐と鉄雄の対峙、背景はオリンピックスタジアム。何という巨大感。大友克洋はここまで考えて構図を決めたのか?画の印象の違いに唖然。
これまで「AKIRA」はテレビサイズ、42インチ、70インチで観てきたが、これほどに別物と感じるとは思わなかった。暴走する鉄雄、表現の緻密さといい、アキラの覚醒となるクライマックスでは音の迫力と相まって放心状態。エンドロールで「金田」のテーマを噛み締める。帰りの車中で再度聴いたのは言うまでもない。
とにかく近場でIMAX版AKIRAが上映されるのなら絶対観に行くべき。
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