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2020/06/20

「ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語」を観る

今日は「ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語」を観てきた。「レディ・バード」のコンビ、監督グレタ・ガーウィグと主演シアーシャ・ローナンによる名作「若草物語」。若い四姉妹だけでなく、ローラ・ダーン、メリル・ストリープ、クリス・クーパーらベテランが脇を固める。

南北戦争時代のアメリカ、マサチューセッツ。メグ、ジョー、ベス、エイミーの四姉妹。従軍牧師の父と離れ、母と生活していた。隣の屋敷に住む幼なじみのローリーらと共に成長していく彼女たち。そんな中、ジョーは予てからの夢である作家を目指す。

昔、アニメや旧作のテレビ放送で何となく知っている「若草物語」。アニメは新田恵利の主題歌だったような。ジョーが髪を切って売るエピソードだけは記憶に残っている。そんな中、お気に入りのシアーシャ・ローナンが主演の「若草物語」とあって観に行く理由は充分。

本作独自と思うが、現在軸と過去が入り混じる構成。女性映画である事、序盤に戸惑うもエピソードの積み重ねで濃密な作品。手法だけは高度になった現代と違い、姉妹同士、人との関係性だけが彼女たちを成長させていく。上映時間の中でそんな姿が汲み取れ物語に引き込まれた。

女性の進出が遥か先の1860年代。結婚こそ女性の生き方だった時代。そんな中で目指す生き方、描く過程に時代は変わっても「レディ・バード」との相似性を感じる。描くは姉妹の巣立ち、それも女性監督グレタ・ガーウィグならでは、と思う。

そんな物語もさることながら、姉妹を演じる4人が上手い。等身大の演技が魅力のシアーシャ・ローナン。長女エマ・ワトソンは如何にもの年上感、繊細さに病に伏す三女エリザ・スカンレン、ピアノ・ソナタ ”悲愴”が沁みます。そしてジョーを食う程の存在感は四女エイミーを演じたフローレンス・ピュー。特に彼女の今後に期待したい。
200620

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