「マッドマックス2」を観る
今日は劇場で旧作「マッドマックス2」を観て来た。オーストラリア産、1981年12月公開のお正月映画。メル・ギブソン、ハリウッド進出の足掛かりとなった大ヒット作。公開後、アクションだけでなく、様々なカルチャーに影響を与えたのはご存知の通り。
大戦により文明が崩壊した世界。人々は暴力と略奪の下に生きていた。マックスは石油精製設備を持つ砦を見つける。だが同じく暴力組織を束ねるヒューマンガスもその砦を狙っていた。砦のリーダー、パッパガーロはマックスの手腕を買い、砦脱出のトレーラー運転を彼に託す。
公開当時、中坊だった頃。まさに映画は娯楽で友達と一緒に出掛けるイベントだった。時同じく映画チラシブームで本作のチラシも持っている。ただ残念ながら「マッドマックス2」は劇場で観なかった。
その後、ゴールデン洋画劇場で何度もテレビ放送され、マックス=柴田恭兵の吹替で観た。でも時の流れによる記憶の薄れ、シーンカット、小さなテレビでは伝わらない迫力。それを補いたくて今回の機会に観に行った。そしてそれは正解だった。
確かに最新作「怒りのデス・ロード」の迫力、スピード感は素晴らしかった。それに面白かった。でも洗練され過ぎた感は否めず。その答えが「マッドマックス2」にあった。とにかく荒削り。一部、速回しを使う等、過度と思える演出もある。でもそれを補う程の迫力。それが今、シネスコ画面いっぱいに展開。もう唸るしかない。
加えてオリジナリティーあるビジュアル。プロテクタースーツにモヒカン、世紀末カー&バイクのオンパレードに加えインターセプターV8。もし本作が無かったら、マンガ「北斗の拳」は違った作品になっていただろう。「怒りのデス・ロード」でさえ、本作を追ったリブートでしかないのだから。
暴力という人間の根源を描きながら、ヒーローを求める。西部劇へのオマージュ。しかしマックスはアンチヒーロー。その価値観が素晴らしい。そしてパッパガーロの思惑が判った瞬間、何とも言えない味わいを感じるのです。ジャイロ・キャプテンら個性あるキャラに溢れるユーモアも見逃せない。「マッドマックス2」はジョージ・ミラーの代表作というだけでなく、映画史に残る傑作。
追伸.
本作で気を吐いたヴァーノン・ウェルズ。東映ヒーローか?あんな身軽なキャラだったんだ。そして近々、彼の出たもう一つの代表作を観に行きたいと思います。
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