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2020/05/04

「コンディション」を観る

巣篭もり対策で今月からNetflixを契約。そこで観たのが「コンディション」。2011年公開、スティーブン・ソダーバーグ監督作品。ソリッドな作風もさることながら、この映画の出来事は公開から9年後の今、現実のものとなってしまった。

会社重役のベスは香港出張を終えて帰国。空港で咳き込むベス。家で出迎えた夫のミッチとその息子は彼女の異変に気づく。そして緊急搬送先でベスは原因不明の死を遂げる。時同じく世界各地で同様の死因者が現れた。WHO、米国のCDCのメンバーはその原因を探るべく調査を始めるのだった。

映画は空想や過去を描くだけではない。時に我々への警告も描く。

ご存知の通り、全世界はコロナ禍にある。この映画のストーリーラインはまさにそのもので中国、香港を起点にウイルスは全世界へ伝播していく姿が描かれる。そこに関わるアプローチ、出来事は、今後目の前で起こるかもしれない。生死に関しクールで平等。ネットにマスコミ、玉石混交の情報が入り乱れるのも現実通り。

映画では暴徒化した市民が店や民家を襲う描写があったが、現実は幸いそこに至ってはいない。でも日本のコストコでマスクに群がる様を見ると紙一重かも。いやこれから起こるかも。

この映画で辛辣なのはWHOにCDC、国家や企業間の利権争いに言及している事。収束に向けてワクチンが開発される過程、その後にあり得る。しかもワクチン提供イコール、全て終わりとは限らない。米国内の提供順に誕生日が使われていたが、そうなれば最大365日要する事になる。

現実に戻ると、WHOは中国推しのテドロス事務総長だし、ワクチン製造と提供は一筋縄ではいくまい。映画以上に中国の影響力は大きい。自国重視のトランプも黙ってないだろう。治療薬でさえ、争奪戦が繰り広げられている中、我が宰相の政策とダメダメさはとても心配でならない。

閑話休題。映画としては豪華スターが集い、ソダーバーグらしい映像でサスペンスフル。でも何より、この映画を見入る動機は現実が追いついた事に尽きる。そして我々へその先にあるものも見せていく。だから今こそこの作品を観て欲しい。

200504

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