« 小島友実著「馬場のすべて教えます~JRA全コース徹底解説~」を読む | トップページ | 「タッカー 4Kレストア版 [Blu-ray]」を観る »

2020/03/04

「地獄の黙示録 ファイナル・カット[IMAX版]」を観る

今日は「地獄の黙示録 ファイナル・カット[IMAX版]」を観てきた。ご存知フランシス・F・コッポラ監督による戦争映画。1979年カンヌ映画祭パルムドールを受賞。公開当時のCMでは「ワルキューレの騎行」と圧倒的なビジュアルで話題となった作品。今回2度目のリストレーションを受け、40年ぶりの劇場公開となった。

1969年ベトナム。ウィラード大尉は司令部の極秘命令を受ける。その命令とは軍を離れ、カンボジアで王国を築き私設軍を率いるカーツ大佐を殺す事。だがカーツを調べていくうちに自ら惹かれている事に気づく。だが戦時下のベトナム、河川を上る道中で様々な出来事、戦闘に出会すのだった。

これまでテレビで観る機会はあったものの、一度も全編通して見た事は無い。だからIMAX版の上映機会は1ヶ月前からとにかく待ち遠しかった。そんな本作、間違いなくこれまで観た戦争映画でNo.1。画面からこれでもかと思う程にお金が掛かっているのが伝わる。「ゴッドファーザー」同様、静と動の表現も見事だ。改めてこの作品はアートだと思う。

序盤はロバート・デュバル演じるキルゴア中佐が異彩を放つ。何しろ言動が力強くも頭のネジが外れたよう。この映画の変人No.1。だがこのネジの外れ具合こそ、ベトナム戦争ゆえの事。次々と繰り出されるエピソードに曖昧さ、狂気、この戦争の負の側面が見えてくる。若者は戦争の下で消費され、倫理観や精神を、命を奪われていく。大好きな「戦国自衛隊」も本作のメタファーに思えてきた。

比較的ニュートラルな立場のウィラードも目の前の出来事を経た末、カーツと対峙。その変遷が興味深い。彼が出す結論、いや衝動か、その真意は観客に委ねられる。結局「地獄、地獄の恐怖」なのだ。そして同じく狂言回し的主人公の「プラトーン」は本作のメタファーなのだな。マーティン・シーンからチャーリー・シーンへ。単なる偶然ではあるまい。

音楽はベトナム戦争当時のロックにシンセサイザーを多用したスコア。やっぱこの作品の象徴はロックならドアーズ、そして先の「ワルキューレの騎行」だよね。この音楽、「ゴッドファーザー」同様に父カーマイン・コッポラ。でも「ゴッドファーザー」色は微塵も感じない。

専門誌のソフト評論でいうところの画質、音質は素晴らしいの一語。緻密さは製作年度から一歩譲るが、コッポラ主宰ゾートロープ謹製のリストレーションは色の良さ、コントラスト共に申し分ない。音のクリアさ、レンジの広さに重低音とまさにIMAX向き。ワルキューレの騎行からの流れは大画面と共に圧巻だった。

200304

|

« 小島友実著「馬場のすべて教えます~JRA全コース徹底解説~」を読む | トップページ | 「タッカー 4Kレストア版 [Blu-ray]」を観る »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 小島友実著「馬場のすべて教えます~JRA全コース徹底解説~」を読む | トップページ | 「タッカー 4Kレストア版 [Blu-ray]」を観る »