横山剣著「僕の好きな車」を読む
ご存知、クレイジーケンバンドの横山剣さんの書いた「僕の好きな車」を読んだ。雑誌「POPEYE」6年間の連載をまとめたもの。
読むきっかけは「おぎやはぎの愛車遍歴」で剣さんの回(車好きの剣さんは4度出ているらしい)で、著書の紹介があった事。表紙のイラストレーションと相まってつい欲しくなった。
この本には71台の車が登場、健さんにとって71のストーリーが紹介される。新旧問わずに所有車、乗った車に見た車。そして憧れの車を振り返る。趣味性に溢れ、音楽からの切り口、剣さんの人生や人間関係を絡めながら語られていく。小さな時から車好きな事もよく分かる。
何しろそこからの境遇から複雑。剣さんに対しての義父、実父の関わりが興味深い。義父との関係は車好きの土壌を作りつつ、実父とも車絡みのエピソードも持つ。加えて根っからのレース好き、レーサー好きゆえに伝説の第1回日本グランプリも見ているのだ。近所のレーサーに会いに行く話も面白い。
それぞれのエピソードは各2ページにまとめられ、その冒頭を文中をイメージしたイラストが彩る。この本にkindleは無いが、あっても迷わず本で欲しくなる。それ程に装丁が素晴らしく所有欲を満たしてくれる。そして読みやすい文章もさる事ながら、今日は何台分のエピソードを読もうかなんてね。
剣さんって我が盟友N氏との共通点も多い。例えば買ったばかりの所有車の横目に、別の車に気持ちが動く。でもそれが羨ましい。ここがイイとか、どう乗ってやろうとか。
そう、剣さんの決めゼリフ「イイねっ!」の誕生の秘密にも触れられている。そこは是非、この本を読んでみて欲しい。
| 固定リンク
コメント