「ジェミニマン」を観る
今夜はウィル・スミス主演最新作「ジェミニマン」を観てきた。
ヘンリーは凄腕エージェント。だがいつしか躊躇いを持ち始め、最後の仕事でテロリスト殺害を成し遂げた。機関に引退を申し出た後のある日、ヘンリーを襲う影があった。二人が対峙した時、驚いたヘンリー。目の前にいる者こそ若き日の姿そのものだったからだ。
これまで一人二役の作品は少なくない。ただ大抵は同じ歳格好姿で合成、年齢差があっても特殊メイク止まりだった。日本でもトシちゃんが「ジェミニYとS」なんてたのきん映画を撮ってたし。しかし本作は本格的にCGキャラで若きウィルを作ってしまった。
タイトルの「ジェミニ」とは双子座であり、画面の中の二人は同じ遺伝子だから双子と言ってもいい。ほぼ違和感のないバトルが繰り広げられていく。コロンビア、銃撃戦からのバイクチェイスには唸らされた。その後も二人のバトルは続くが、画面にCGっぽさや破綻は感じなかった。
ただ惜しまれるのが、そのバイクチェイスを超えるシーンがその後無かった事。それでも及第点のアクションが続いて飽きさせない。ヘンリーとジュニア、二人のぶつかり合いは見ものだ。
本作を観ていて、90年代風味のアクション映画に感じた。その直感はエンドロールで大当たり。何せジェリー・ブラッカイマー印だったから。単純なアクションの連続だけでなく、愛あるスパイスを効かせる。CG使いに慣れたオスカー監督アン・リーに向いた素材でもあった。ジュニアが自分の心にケジメをつける理由も納得。
そしてちょっとB級に感じるのは、宿敵を演じるクライヴ・オーウェンによるものだろう。でも90年大風味にB級感と愛すべき要素に溢れる本作。その時代のアクション映画を愛した世代に薦めたい。
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