「108~海馬五郎の復讐と冒険~」を観る
今夜は大人計画の松尾スズキ監督・脚本・主演の「108~海馬五郎の復讐と冒険~」を観てきた。
劇作家の海馬五郎は元女優、妻の綾子と二人暮らし。だがある日、綾子のフェイスブックの存在を知る。そこにはコンテンポラリーダンサーの"ドクタースネーク”への想いが綴られていたのだ。二人の仲を問い詰める五郎。綾子は旅に出ると伝えると、”ドクタースネーク”を追いかけていくのだった、妻との離婚を決意する五郎だが、ある誓いを立てる。
悲しくも馬鹿馬鹿しく可笑しい18禁(R18+)ラブコメディ。愛とお金をテーマ?に現実と妄想の中、真実の愛に目覚めていく姿が描かれる。観る人を選ぶ作品だが、個人的にはハマりまくり。小ネタの連発に思わず吹いた。その積み重ね、例えばスマホの着信音が鳴るたびにツボにハマる。
何しろ五郎だけでなく、彼の周囲の人々もオカしくて可笑しい。五郎とのやり取り、時にスラップスティック、時に色々な意味で直球。あまりに直球過ぎて気持ちがいい。ただ実はまともなのが、綾子一人だったりする。それに翻弄される五郎の辿り着く姿とは...
ここまでヤルかと思わせられたのは「探偵マイク・ハマー俺が掟だ」以来。酒池肉林、タイトル通りの復讐と冒険の果てはもう笑うしかない。ただ映像の刺激が強過ぎて、日の浅いカップルが観る事はオススメしない。
中年男の悲哀を感じつつ、こんな事ができるのはセレブゆえ。だからこそのエロファンタジー。反面、格差社会ゆえに辿り着く妬みや妄想とも取れる。とにかく松尾スズキの繰り出す直球にホント参りました。
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