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2019/04/18

「天才作家の妻 -40年目の真実-」を観る

今日はグレン・クローズ主演「天才作家の妻 -40年目の真実-」を観てきた。まるで邦題はアンビリバボーかワイドショーみたいで大袈裟だが、原題は「The Wife」とシンプル。物語もこの邦題で知れてしまう程だけど。

ある朝、作家のジョセフ、妻のジョーンの下に朗報が訪れる。それこそノーベル文学賞受賞の報であった。息子と共にストックホルムの授賞式へ向かった二人。歓迎を受け満悦のジョセフに近づく記者のナサニエル。そしてナサニエルは連れ出したジョーンにある話を始める。

夫婦の絆という普遍のテーマ。3年前に観た「さざなみ」を想起させるが、あちらに比べるとやや表現が稚拙かなと。特にラストに至る流れは言葉と感情のぶつかり合いになってしまい、演技的には面白いが直接的過ぎる。ただグレン・クローズ、ジョナサン・プライスの演技が悪いという事ではない。特にグレン・クローズはオスカー候補の常連たる貫禄に溢れていた。

ナサニエルの胡散臭さ、演じるクリスチャン・スレーターは「インタビュー・ウィズ・バンパイア」の役柄を彷彿とさせる。ただベテランの彼もグレン・クローズの前ではまだまだ若い。

現在の彼らと若き日を演じる若い俳優二人の演技が違和感無くシームレスで良かった。そこに生まれる伏線がこの作品の見どころとなる。ただどの時代であっても二人のやり取り、セリフの数々でノーベル文学賞受賞に見合った語彙を感じなかった。字幕のせい?原語だったら相応なのか?そのせいか集中力を欠き中盤までがキツかった。

本作は物語の驚きよりも、夫婦という問題提起が強い。観客も年齢層の高い女性グループが多かった。夫婦の危機を知らない若いカップル向きの作品ではない。女性の洞察力は男子の想像を遥かに超える。我々男子にとってはジョセフの姿を反面教師として捉えたほうが良いだろう。

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