シリーズ 平成を振り返る(その2:競馬とか)
「競馬?」30年前の自分が思っても無かった事だろう。あれだけギャンブルを毛嫌いしていたなのに、ライブで競馬を観た瞬間から今も続けているとは。初めて行ったその日はやられ、次の週には万馬券的中で心を射抜かれていた。平成の競馬は我が競馬史と同義と言っていい。
競馬の見識は別冊宝島の競馬読本シリーズを始め、様々な本で深めていった。ただ競馬は知れば知るほど、馬券を当てるのが難しい。競馬もG1週となると新聞やネットに真偽情報が入り乱れ、さらに天気予報よりも無責任な競馬予想が巷に溢れている。
競馬を始めた頃「競馬最強の法則」に連載されていたのが、西田式スピード指数だった。論理的だがシンプル。黎明期のJRA-VAN、専用ソフトN-SPICE(MS-DOS!)の組み合わせ。25年前、AJC杯の馬連を手厚く当てた事が忘れられない。のちにペース、先行、上がり指数と多視点でレースを予想する事が出来るようになった。今も西田式スピード指数は重要な予想アイテムだ。
昨年秋、武豊騎手の展示を見た時、彼の足跡は同時に、我が競馬歴そのものだと思った。世代三強の一角となるナリタタイシンやスペシャルウイーク、最強牝馬ウオッカ、そして復活のキズナ。これらに限らず、数々の名馬とコンビを組み名レースを演出してきた。中でもディープインパクトが無敗三冠達成、これを京都で生観戦した事は忘れられない。
その6年後、極悪馬場のダービーを圧勝するオルフェーヴルが登場。三冠はもちろん、そのパフォーマンスに凱旋門賞優勝を夢想するも、現実は2年連続の2着。ただ史上最強馬と言われれば間違いなくオルフェーヴルを挙げる。逸走し2着となった阪神大賞典も前代未聞。ある意味伝説のレースだろう。
オルフェーヴルの父はステイゴールド。現役時代、好走を続けるもG1未勝利。だがG2時代のドバイシーマクラシックでファンタスティックライトを差し切り、国際G1香港ヴァーズを勝ち有終の美を飾る。そんな血脈がオルフェーヴル、気まぐれゴールドシップ、そして現役世代のエタリオウと個性豊かな馬たちを送り出した。次世代に繋がる血統の面白さも競馬の楽しみ。ステイゴールドはその最たる存在だった。
最後に挙げたいのはトウカイテイオー。競馬を始めたのは彼がダービーを勝った秋。だから春天以降の苦戦にいいイメージが無かった。だがダービー馬。ジャパンカップ勝利、一年ぶりの復活の有馬記念と挫折と栄光の対比は我が琴線に触れた。テイオーは今も特別な存在。社台スタリオンステーションで凛々しく映る彼に見惚れた事が思い出させる。
この他にもサクラミライやツーワエース、アイリッシュダンス、ヤマニンゼファーにセキテイリュウオー、ユキノビジン、マヤノトップガン他語りたい馬たちは山ほどいる。さて平成最後、そして新年号となってどのように競馬が進んでいくか。競馬は奥深い、だから惹かれる。新たなる名馬の誕生に夢を馳せつつ、馬券でもいい思いができるといいけど。
| 固定リンク
コメント