「スパイダーマン:スパイダーバース」(2D吹替版)を観る
今日は「スパイダーマン:スパイダーバース」を観てきた。今年のアカデミー長編アニメ賞受賞作。原題は「SPIDER-MAN: INTO THE SPIDER-VERSE」。コミックスで展開された様々なスパイダーマンシリーズのクロスオーバー作品でもある。近くで字幕版公開は無かったため、やむ得ず2D吹替版での鑑賞となった。
マイルスは叔父のアーロンにウォールアート書きへ連れ出された。完成を喜ぶマイルスはクモに噛まれてしまう。そして特殊能力に気づく中、次元加速器の実験場でピーター・パーカーことスパイダーマンと遭遇。加速器を破壊しようとするもキングピンの刺客と交戦中、ピーターは死亡してしまう。マイルスはピーターの遺志を継ぎ、加速器を破壊できるか。墓標を訪れたマイルスはある男と出会す。
冒頭、アメコミを地でいくキャラクター造形、映像スタイルに戸惑うも、テンポのいい演出に惹き込まれていく。スパイダーマンのテーマ「大いなる力には大いなる責任が伴う」を踏襲、スパイダーマンあるあるを繰り出しつつマイルスの成長を描いていく。
見どころは5つのスパイダーマンの競演。それぞれ特徴的なスパイダーマンだが、基本設定は同じ(感じ)。最低サム・ライミ版スパイダーマンを観て基本を知っていれば大丈夫。その見せ方も巧い。同じ悩みを共有し、戦い、そして別れ。師となるピーター・B・パーカー、そしてグウェンとの関係もあって、ラストは何とも言えない感慨を与えてくれる。
本作の敵はキングピン。彼が次元加速器を使う動機に納得も描写はあっさり。バトルの中心はドクター・オクトパス。スパイダーマンおなじみの摩天楼を駆け抜けるシーンやバトルも含め、アニメらしいスピード感。実写との違いはあくまで見た目がCGアニメか否か位だろうか(実写だってCGなのだし)。これならIMAX版は更に上をいって最高だろう。
オスカー受賞はまだしも、この出来ならアメリカでの大ヒットと高評価は頷ける。次回作があるならば是非、原作スパイダーバースの通り、日本版スパイダーマンとの共演を観たい。そしてレオパルドンの東映まんがまつり以来のスクリーン登場も楽しみになる。
吹替版のキャスティングは文句なし。ただの唯一の弱点は日本語吹替版主題歌。終始何をうたっているか判らないTK from 凛として時雨のこのエンドロール曲なら、米国版オリジナルと同じで良かったのでは無いか。ただそれを我慢すれば次回作を匂わせるオマケが付いてきます。
| 固定リンク
コメント