« ホンダフリードに乗る、そして... | トップページ | 「いぬやしき」を観る »

2019/02/14

「ファースト・マン」を観る

今日はデイミアン・チャゼル監督最新作の「ファースト・マン」を観てきた。言わずと知れたニール・アームストロング船長達によるアポロ11号、月面着陸までを辿った物語。エンドロールで気付いたが、製作総指揮にスピルバーグが名を連ねている。

1961年アメリカ。ニールは空軍パイロットとして試験飛行を続けていた。だがそんな彼に愛娘の死が襲う。翌年ニールはNASAのジェミニ計画の公募を知り、飛行士に応募するのだった。先行するソ連の宇宙進出に焦るアメリカ。その道程は決して楽なもので無かった。そしてアポロ計画、ニールは船長として11号の発射を迎える。

これまでのチャゼル監督作「セッション」「ラ・ラ・ランド」とは異なる方向性。しかも史実を追った作品である。物語はニール、そして彼の妻ジャネットの目線で描かれていく。「ライトスタッフ」ほど高揚する要素は一切ない。音楽もチャゼル常連のジャスティン・ハーウィッツながら抑えめのスコアとなっている。

ただチャゼル作品に共通する事があるとしたら、劇場体験だと思う。大画面と劇場効果、静寂と大音響を意識した演出。史実ゆえに全てで丁寧な描写。スコア、効果音共、緩急をつける。冒頭の大気圏飛行、ジェミニ8号、そしてアポロ11号での月面ミッションと各々に惹き込まれていく。

ライアン・ゴスリングをニールに選んだ事も頷ける。言葉少なに淡々とミッションに挑む姿が印象的。各ミッションでの冷静かつ的確な判断が光る。反面、家庭では不器用(妻役のクレア・フォイも好演)。その背景には愛娘や犠牲となった仲間の事もあるだろう。それがクレーターの傍に立つ彼の姿に集約されている。

物語が2時間21分でかつ”淡々と"している事で好き嫌いは分かれると思うが、自分にはとても良かった。むしろ世間の評判で本作を劇場体験しない事の方が勿体無い。そもそも本作は”淡々と”を表したようなテレビスポットだった。テレビ(サイズ)体験で本作の魅力は伝わるまい。贔屓目もあるだろうが、彼は天才、チャゼル・マジック健在だ。

190214

|

« ホンダフリードに乗る、そして... | トップページ | 「いぬやしき」を観る »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 「ファースト・マン」を観る:

« ホンダフリードに乗る、そして... | トップページ | 「いぬやしき」を観る »