「不都合な真実2 放置された地球」を観る
あけましておめでとうございます。今年も宜しくお願いします。
さて新年からWOWOWで録ってあった「不都合な真実2 放置された地球」を観た。クリントン政権時代に副大統領を務めたアル・ゴア氏の活動と地球温暖化問題を追ったドキュメンタリー。前作はアカデミー賞長編ドキュメンタリー映画賞を受賞。
邦題サブタイトルは「放置された地球」、原題は「Truth to Power」(力への真実)。一見、異なる言葉だが、両者が結びついている事に気付く。前作での問題提起が具体的な異常気象となり、世界で猛威を振るい始めた。そしてその後のゴア氏の活動は順風満帆とは言い難い。
本作では更なる異常気象を扱いつつ、本作ではCOP21(第21回気候変動枠組条約締約国会議)の顛末を追っていく。
ゴア氏は元政治依存症(もちろんジョーク)と話す通り、今の活動は政治家としてではない。ただ問題解決に政治的アプローチは切っても切れない。国、企業を巻き込んだ駆け引き、交渉事の方がダイナミックだ。そうした行動はゴア氏の意図は無くとも、民主党のプロパガンダになってしまうのは残念。
ただ一方で草の根活動としてセミナーを催し、リーダーを養成する。地味ながら協定離脱したトランプ大統領への対抗策。これまでの彼の活動の中の回答でもある。そうした希望をもって本作は幕を閉じる。
前作に敵わないが、より拡大した地球温暖化の影響は衝撃的だ。海水温上昇がもたらす豪雨のタイムラプスに愕然。科学者は全ての事象を結びつけて説明すべきである。本作でも一部語られるが物足りない。それだけで映画が一本できそう。そして巨大台風が襲ったフィリピンの姿はまるで昨年夏の日本と同じではないか。現実は我々に警鐘を鳴らしている。
現実を直視する意味でこのドキュメンタリーは貴重。前作とセットで観る事をオススメする。
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