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2018/12/23

「日日是好日」を観る

多分今年最後の劇場鑑賞となるであろう「日日是好日」を観てきた。黒木華主演、先日亡くなった樹木希林さん出演の作品である。将来の目的無いまま、茶道の世界に入った主人公典子の姿を追った物語。

大学生の典子は従姉妹の美智子と共に作法を習うべく、武田のおばさんの教える茶道教室へ通い始めた。古風で格式高い茶道の世界に戸惑うも、典子は武田の人柄と指導もあって惹きこまれていく。

茶道で映画というと利休が主人公のものばかりだが、本作はあくまでパーソナルで現代劇。出会いは可笑しくもやがてその奥深さに魅了される。茶道と人生を重ねて成長し、新たな一歩を踏み始めるところで終わる清々しさ。映画の王道を踏みつつ、茶道を通し日本文化を伝えてくれる。今の邦画のラインナップを見れば貴重な存在。この映画を観ると日本人である事が誇らしくなる。

黒木華は茶道の素人からスタートする役柄だが、年に沿って落ち着きを持って演じている。和装もよく似合う。でもそれ以上の存在感はやはり希林さん。初見から所作、立ち振る舞い、教え方まで茶道の先生にしか見えない。しかも時に発するユーモアは希林節に溢れる。その姿一つ一つが微笑ましい。今も彼女は映画の中で生きている。

本作が五感に訴えた映画である事も素晴らしい。美術、色彩まで無駄が無い。雨音、静寂さえ茶道なのである。さらに大画面、映画館で無ければ体感できないだろう(反面、シネコンゆえに他館の重低音が響いてきてしまったけど)。一部勿体無いと思える表現、演出もあるが、あまりある位に心に訴える佳作。原作を読みたくなった。

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