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2018/09/09

「累 -かさね-」を観る

今日は仕事帰りに映画補給。芳根京子、土屋太鳳W主演の「累 -かさね-」を観てきた。番宣でのビジュアルと設定以外は知らず。エンドロールまでコミックが原作とも知らなかった。ここのところ若手女優主演となるとイケメン、壁ドンと食傷気味に雨後の筍ばかり。だが本作は違う。内面をも映した怖さ、ガップリ四つの演技のぶつかり合いを観る事ができた。

累(かさね)は舞台女優を母に持つも、顔のキズをコンプレックスに持ち、ずっとイジメを受けてきた人生。その母の一三回忌に演出家の羽生田が現れる。羽生田は自らの舞台に累を招き、主演女優のニナを会わせた。そして羽生田は累の素質を見抜き、ある計画を実行する。それこそ累の持つ秘密によるものであった。

心と体の入れ替わりといえば大林宣彦監督の「転校生」が浮かぶが、こちらは生々しく不気味。累の舞台に立つという秘めた欲望を満たし、さらに際限が無くなっていく。冒頭やや説明不足に物語は進むが、その理由は幼少期のエピソードに隠されていた。そして累とニナはクライマックスの劇中舞台劇サロメを迎える。

ファンタジックな設定ながら醒めずに観終えたのも、難しい役柄の中で主演二人の演技力による点が大きい。これまで観た事のない、彼女たちの過去作と比べて演技の振り幅も広い。真の彼女たちの姿が見えぬほど。またしたたかに彼女たちを引き込む浅野忠信の存在も光る。

物語の背景、構成の面白さも見どころ。一種のジャパニーズホラー。この設定、ハリウッドは見逃さないだろう。全てを語らず観客に委ねた結末は賛否あろうが、そこも日本映画らしい。最後の最後まで惹き込まれた作品だった。

180909


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