「THE NEXT GENERATION パトレイバー 首都決戦 ディレクターズカット」を観る
今日はWOWOWで録ってあった「THE NEXT GENERATION パトレイバー 首都決戦 ディレクターズカット」を観た。OVA、劇場版と観てきたが、今回は実写版。冒頭、レインボーブリッジが攻撃を受けるシチュエーション。OVA「二課の長い一日」をリメイクした劇場版第二作の実写化の側面もあり、パラレルでもあり、続編でもある作品となっている。
まず実写版シリーズを一話も観ていません。だからその集大成たる劇場版鑑賞で不向きと思われる点はキャラに対する思い入れ。だって後藤田さんは後藤さんで無いし、特車二課の面々についても同じ。唯一人、シバシゲオ班長がオリジナルと繋がりを持つが、榊さんほどの存在感を示すわけでもない。ただシバさんはいい意味でシバさんのままでしたけど。
なお高島礼子演じる高畑警部が、かつての南雲さんや松井刑事を掛け合わせたキャラなのかなと。なおこの劇場版の中で南雲さんも後藤さんも存在しています。そこが続編の味付けとなっている理由です。
さてこの作品を観て、リアルって何だと思わせた。本作は紛れもない実写版であるが、「まるでシミュレーション」と感嘆させた「パトレイバー2 the Movie」に勝てないのだ。画と役者の持つ緊張感は悪くないが、アニメにおける表現力(演出)と凄みに遠く及ばない。また改めて声の演技、アニメ版パトレイバーのキャスト陣の素晴らしさも痛感した。
中でもがっかりさせたのはアクションシーン。同じ屋内の銃撃戦でも「24」に比べると見せ方が下手。何で怪我はしないのかとか、余計な事ばかり気にしてしまう。ただラストの都内を巡るバトルは中々。「パトレイバー2 the Movie」を彷彿させるシーンも多い。それでも緊張感が足らない点は否めない。
物語のシリアスな部分を後藤田こと筧さんがほぼ一人で担う。アニメ版から残ったのは組織との戦い。警察方の部分はそれでもよかった。物足らないのが、クーデター側の描き方だ。柘植の影はあってもその意思、そして実行犯の灰原に存在感と物足りなさばかりを感じる。やはり「パトレイバー2 the Movie」は偉大だ。
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