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2018/01/03

「キャノンフィルムズ爆走風雲録」を観る

あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願い致します。

今朝は以前スターチャンネルで録ってあった「キャノンフィルムズ爆走風雲録」を観た。キャノンといってもカメラではなく、キャノンフィルムズ 。メナハム・ゴーラン主宰の映画制作会社の事。80年代に隆盛を極めたものの、その後解散。だが沢山の愛すべきB級作品を残している。彼らの半生を追ったドキュメンタリーだ。

イスラエル時代、映画作りに心酔するメナハム・ゴーラン。監督、制作と多種多様な作品遍歴の中、我々日本人に馴染みがあるのが「グローイング・アップ」だろう。青春もののお色気コメディ。イスラエルから世界を目指した頃の作品だ。そして間も無くハリウッドを目指す、立身出世する姿が描かれていく。

キャノンフィルムズはメナハム・ゴーランと従兄弟のヨーラン・グローバスによるチーム。のちにTHE GO-GO BOYSと呼ばれる彼ら。映画制作はメナハムが、資金調達はヨーランが行なう。渡米直後、大きなチャンスとまだ名の知れぬダンスの映画を作った。それが「ブレイクダンス」。香港映画ばりに秘密裏に短期間、低予算でMGMとの共同制作した。そして世界的に大ヒット。それを足掛かりに大きく飛躍する。

チャールズ・ブロンソンの「デス・ウィッシュ」シリーズにチャック・ノリスのアクション作、そしてジャン=クロード・ヴァン・ダムを見出す。ウェイターだったヴァン・ダムは客がメナハムと知ると、ハイキックを見せたという。その後の活躍はご存知の通り。それだけでなく個人的に好きな「スペース・バンパイア」もキャノン印。独立系ながら年間20本以上の作品を繰り出していく。

歯車が狂い出したのは起死回生で制作した「スーパーマンIV」。低予算が仇となり、失敗に終わる。芸術映画にも手を出すが、結果は出ず。ゴダールとのやり取りは何ともバブリー。ただヒット作の連発でなく、大ヒットを生まなければ会社の維持は難しい。結果、メナハムと金庫番のヨーランとの間に亀裂が生じ、袂を別つ事になる。

インタビュアーにこれまでの失敗を追及されるメナハム。だが「失敗はない」と言い返す。ひと花させたい意地が垣間見える。そしてヨーランとの再会。エンドロール前、スクリーンを見つめる二人が微笑ましい。その後、二人のコラボが実現しなかったのは残念。しかし心に残る作品ではないが、映画ファンには爪跡を残す作品ばかりが挙がるキャノン印。失敗作の烙印が押された「オーバー・ザ・トップ」でさえ、個人的には音楽共々愛おしい作品。そんな背景を知る上で欠かせないドキュメンタリーだ。

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