「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」を観る
今日は一人で「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」を観てきた。ハリウッド版「ゴジラ」をヒットさせたギャレス・エドワーズがメガホンを取り、エピソード4に繋がるデススター設計図奪取作戦を描く。この手の大作はネタバレ前に観ておくに限る。
幼い頃、両親と生き別れたジンは父親のホログラムメッセージを受け取る。帝国軍の技術者である父がデススターの弱点を示すものだった。ジンは反乱軍の仲間と共に父救出へ向かう。
スピンオフながら133分と2時間を超える大作。ここぞというところまであのスコアを封印し、徹底して主人公たちのゲリラ戦を描いていく。ただ正直、エンジンが掛かるまでが辛かった。作戦は新キャラ中心のためになかなか展開が進まず、時に出てくるストームトルーパーを目にすると、お金を掛けたファンムービーにしか思えなかったのだ。まるで80年代によく作られた「スターウォーズ」の亜種のような感じ。
しかしこちらはスピンオフとはいえ本家。そんな不満はやっと後半で解け始める。エピソード7は既視感ばかりに気を取られたが、本作は魅せたいものとして工夫されている。例えばAT-ATとのバトルはオマージュと新しい視点で噛み合っていた。そしてエピソード4に繋がる伏線も多い。その点で過去作の振り返りは必要。さらに力は絶頂期、無双状態のベイダー登場でクライマックスを迎える。
設計図奪取作戦に親子愛を絡めるあたりは「スター・ウォーズ」らしい。エピソード7に比べれば本作の描き方は遥かに大人。個人的には主人公のジンよりもアジア人びいきか、ドニー・イェン演じるチアルートが目立っていた。彼らしい殺陣も健在。よく見ればジンを囲むメンバーはまるで多国籍軍。これもディズニーらしい戦略である。またK-2SOの存在感も良かった。
たぶん大半の人にとって本作を観なくても、エピソード3と4はちゃんと繋がる。それにエンディングに至るカタルシスはエピソード3のベイダー誕生には遠く及ばない。ただそれでも本作クライマックスの盛り上がりは高く捨て難い。前半のもたつきさえなければと本当に勿体ない出来に思う。
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