2016年総決算「映画篇」
今年劇場で観た作品は20本。図抜けた作品は無く、一部を除けば甲乙つけ難い作品ばかりだった。強いて挙げると順位は以下のようになる。
第1位「ザ・ウォーク」
第2位「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」
第3位「日本で一番悪い奴ら」
第4位「シチズンウォー スノーデンの暴露」
第5位「君の名は。」
第6位「スポットライト 世紀のスクープ」
第7位「シン・ゴジラ」
第8位「さざなみ」
第9位「ハドソン川の奇跡」
第10位「ルーム」
以下は次点。
「ザ・ビートルズ〜EIGHT DAYS A WEEK - The Touring Years」
「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」
「スター・トレックBEYOND」
「デッドプール」
「オデッセイ」
「レヴェナント:蘇えりし者」
「ブリッジ・オブ・スパイ」
第1位は「ザ・ウォーク」。3D効果と相まってツインタワー間の綱渡りを体感。何度も往復、なかなか止めない主人公にドキドキさせられる。ロバート・ゼメキスのストーリーテリングの巧さ、主演ジョゼフ・ゴードン=レヴィットの軽妙さ、そしてワールド・トレード・センター。その存在が影の主役である傑作である。
第2位は「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」。「アベンジャーズ」シリーズ最高傑作。アベンジャーズ同士の対立、戦いに大義とパーソナリティがぶつかり合う。アクションの魅せ方も見事な上、VFXが素晴らしい。空港でのがっぷり四つの戦いは興奮。アントマンにスパイダーマンの参戦で俄然面白くなった。
第3位は「日本で一番悪い奴ら」。綾野剛主演の実録系和製フィルムノワール。曲者ばかりの配役に主人公が黒に染まっていく姿が描かれていく。男にとっての金と色、そして顛末。悪の「フォレスト・ガンプ」、その暴走ぶりが堪らない。デニスの植野行雄ちゃんの好演も光る一作。
第4位は「シチズンウォー スノーデンの暴露」。S・ソダーバーグ製作のドキュメンタリー。最も間近からスノーデン事件を見つめた、公になるまでの彼の一挙手一投足が確認できる。国家レベルの情報収集の恐ろしさと警鐘。時系列、脚色がない分、アメリカを取り巻く体制に改めて驚かされる。
第5位は「君の名は。」。「シン・ゴジラ」を千切ったご存知今年の邦画No1ヒット作。使い古されたプロットながら新鮮な映像と演出はピュアな青春物語を彩る。食わず嫌いより観て良かったと実感。
第6位は「スポットライト 世紀のスクープ」。今年のオスカー作品賞受賞作。真実の追求、「シチズンウォー」とは異なるアメリカの良心。
第7位は「シン・ゴジラ」。満を持して庵野秀明が秘密主義で作ったゴジラは驚きとオマージュに溢れていた。ブルーレイは予約済み。
第8位は「さざなみ」。結婚記念日、老夫婦に起きた"さざなみ”は小波か大波だったのか。観客に問う大人による、大人のための作品。
第9位は「ハドソン川の奇跡」。トム・ハンクスと組んだ御大イーストウッドの最新作。旅客機不時着事故を救った機長の葛藤と真実。老練なイーストウッドの演出が見事。
第10位は「ルーム」。親子監禁を描いたリアリティーある寓話。ドキュメンタリーと見紛う演出とブリー・ラーソンと子役のオスカー級演技。かなり重いです。
次点の「ザ・ビートルズ〜EIGHT DAYS A WEEK - The Touring Years」は観てよかった音楽ドキュメンタリー。「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」「スター・トレックBEYOND」「デッドプール」「オデッセイ」はいずれも欠点もあるが、エンターテイメントとして良作であった。上位との差は僅差、好みの差。「レヴェナント:蘇えりし者」「ブリッジ・オブ・スパイ」共に劇場作らしい重厚さが目立った。今年もダメダメは無かった。
ビデオで観た中では「アントマン」が面白かった。吹替版も録画、子供向けにもオススメ。果たして来年はどんな作品に出会えるだろうか。
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