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2016/06/03

「ルーム」を観る

 今夜、地元最終日滑り込みで「ルーム」を観てきた。ブリー・ラーソンがアカデミー主演女優賞を受賞、全編ほぼノーメイクの熱演。加えてこの作品で注目された天才子役ジェイコブ君との親子愛、絆は大きな見どころ。前半はサスペンス色、後半は喪失から再生に向かう二人の姿が描かれていく。

 冒頭から監禁されたジョイとジャックの二人称で物語は進む。観る側も画面を介し、同じ”部屋”の中に居る事に気づく。ジャックにとって部屋の外は未知。愛読する不思議の国のアリスに代表されるように、夢想の下で世界を広げていく。唯一外界を繋ぐ天窓、覗く空は時の流れを象徴する。そしてジャック5才の誕生日の後、好機は訪れる。

 空、壁、納屋に置かれた物等、意識の中で監禁生活を前後して劇的な変化を遂げる。それがこの二人にとっての葛藤にもなる。失われた時間は家族の形を変え、生活を取り戻すために苦闘する。ジョイにマイクを向けるマスコミの一言は彼女を追い詰める。事件とは当事者間でしか解らない事が多い。奇しくも日本で男児不明の事件があったが、発見の間まで増長した外野は今何を思う。

 閑話休題。とにかく2時間、静かに力強い演出とラーソン、ジェイコブ君の演技に目を離せない。ジョイの両親をジョアン・アレン、ウィリアム・H・メイシーと脇を固める。個人的にはアレン演じる母の現パートナー、サムの存在が癒しとなっていた。最後、再び”部屋”と対峙した時、二人の成長が垣間見える。フィクションでありながらリアリティーを感じる作風が興味深かった。

160603

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