シリーズ好きな映画:「パッセンジャー57」を観る
WOWOWで録ってあった「パッセンジャー57」を観た。かつてワーナーの廉価DVDを買って実家のホームシアターで観た作品。名作やヒット作でもないこの作品が、ウェズリー・スナイプス主演作の最新テレビシリーズの放送にあやかり、公開から24年ぶりに復活。
何故この作品が好きか。
(1) 85分の短品である。
(2) 白と黒、善悪がはっきりと分かれている。
(3) バカな人々の登場。
(4) ウェズリー・スナイプスのキレキレなアクション。
内容はワーナー版の「ダイ・ハード2」といった趣向。ただ「ダイ・ハード」にある大作感はない。しかも公開時期は後手を踏み、同じ飛行機を扱っている。そんな「ダイ・ハード2」に勝るのはテンポ、スピード感だ。85分の中で解決に導くため、観客に思考を許さない。悪のボスの容赦無い冷血ぶりもそれを助けている。
そんな悪のボスは白人。しかも英国貴族出身のテロリスト。スナイプス演じるジョン・カッターとまさに白と黒のコントラスト。一方、手下の女性テロリストも白人。ヒロインのCAはマイケル・ジャクソン似の黒人女性。女性テロリストがいいんだなぁ。理由はその後ブレイクするエリザベス・ハーレーだから。表情は垢抜けてないが、誰が見てもいい女。これは重要。
ジョン・カッターの足手まとい、「ダイ・ハード」シリーズ同様、バカな人々も登場する。いかにもアメリカン、FBIなら対策プログラムを実行するが、空港警察は要求を鵜呑み。警察もおバカなら乗客もおバカ。エンディングでテロの終息、勝利を謳歌するお婆ちゃんが可笑しい。
だが何といっても本作はウェズリー・スナイプスの魅力に尽きる。武術はお手のもののアクションは斬れ味抜群。地方空港でのガンアクション、中でも銃を構えて走る姿が決まっていて好き。離陸する旅客機の車脚にぶら下がるのは、「コマンドー」シュワちゃん以来の大きな見どころと言っていい。
この作品以降のスナイプスはよりアクション志向となり、のちに自ら「ブレイド」シリーズ等を手掛ける事になる。50を過ぎた今の彼にこの頃の斬れ味を望むのは難しいだろうが、CG無し、90年代のアクションと共に懐かしさを感じさせる作品なのだ。
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