「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」を観る
今夜は一人で「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」を観てきた。ルーカスの手を離れ、ディズニー配給による「スター・ウォーズ」新章。監督にJ・J・エイブラムスを迎え、兼務した脚本はルーカスの盟友ローレンス・カスダンとの共同執筆。それだけに物語はエピソード4以降のエッセンスを満載し、様々な断片にオールドファンは懐かしくも30年の時を実感する。
エイブラムスはルーカスの創った「スター・ウォーズ」、特にエピソード4の韻を踏みつつ、新キャラクターたちの冒険を演出。ドロイドBB-8のコミカルな動きは面白く前半を引っ張り、カイロ・レンの立つ対極のダークサイドとのコントラストで物語は進んでいく。ただエイブラムスは一つ大きな冒険となる展開を仕組んでいる。ファンにとって新章の評価を左右する点であるが、その冒険は評価したい。
そして新生「スター・トレック」も手掛けたエイブラムスらしく映像は迫力がある。ミレニアム・ファルコンのファーストショット、タイファイターとのドッグファイトが凄かった。戦闘シーンも然り。ただ何だろう、何かが足らない事に気付く。映像作家、SF作家、エンジニアでもあるルーカスなら仕掛けるであろうビックリ箱が無いのだ。スノーウォーカー、スピーダーバイク、エピソード1〜3の徹底したCG絵巻等、ルーカスなら、と思えるシーンは残念ながら無い。判ってはいるものの、20世紀FOXのファンファーレ(ファンにとっての導引)が無いのも意外に大きな穴である。
ウェルメイドのイベントムービーらしく2時間15分はあっという間。本作で明かされる新たな展開と物語の一方、謎を多く残している。それこそ次作以降の伏線であり、映画ファンなら今後の展開を楽しむためにも本作は観ておいたほうがいい。きっとラストシーンにそれを実感するだろう。
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