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2015/11/22

「MOZUスピンオフ 大杉探偵事務所」を観る

 「MOZUスピンオフ 大杉探偵事務所」を観た。劇場版を控え、TBSで「美しき標的編」を、公開直後にWOWOWで「砕かれた過去編」が放送された。ただ有料のWOWOWのアドバンテージで両編共、2週に渡ってノーカット放送となっている。「劇場版 MOZU」を観た方なら判るが、時系列では2編共劇場版の前になる。ただ個人的には「砕かれた過去編」が(今の所)MOZU最後の一編になったのは良かった気がした。

 ある事件をきっかけに探偵に転向した元警視庁捜査一課の大杉。「美しき標的編」では有名女優からの身辺警護を依頼され、彼女を狙う殺し屋と対決する。一方、「砕かれた過去編」は双子の妹を探す依頼を受けた大杉、彼の心中に警視庁を辞めた出来事が想い、重なっていく。「美しき標的編」は先行したTBSらしく、「MOZU」のリアル感にライトコメディ風な味付け。「砕かれた過去編」は「MOZU」の重さが全面に、かつ大杉の転機を紐解く。

 「美しき標的編」は何しろ飯島直子に尽きる。いつまでも色っぽい彼女一人で映像はゴージャス。大杉が勘違いしてしまうのもわかる気がする。マネージャーに片桐はいりを配し、芸能界のバックステージ描写も面白い。個人的にハマったのは愛車となる日産チェリーだ。70年代の名車でもない車が選ばれたのは謎だが、黄昏れた探偵には妙に似合う。全編通して大杉、香川照之の顔芸いや、渋い表情も健在だった。

 「砕かれた過去編」はかつての部下だった三島がキーパーソン。雨の中、容疑者と三つ巴で対峙する大杉。その姿が映画「ショーシャンクの空に」を意識させる描写であったり、その後の顛末は「MOZU」らしく重くのしかかる。メインであり、実はサイドストーリーだった依頼主の妹探しは端から見ればホラーだが、「MOZU」の世界観だからこそ成立する内容。ただラストのオチは2編通してあくまでライトに笑わせる。オープニングテーマもいい。

 とにかく2編共よくできている。「緻密さよりもノリ」と称した「劇場版 MOZU」でも同じ方向性でできたはず。テレビシリーズ、スピンオフ、そして劇場版。世界観は同じであれど、三つの方向性を変えたのは明らかに意図的だ。その点でこのスピンオフは「MOZU」の中で異質であるが、一番エンターテイメントとしてバランスが取れていると思う。そして「MOZU」尽くしの2か月が終わったのだった。

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