「キングスマン」を観る
今夜は盟友N氏と「キングスマン」を観てきた。「キック・アス」「X-MEN: ファースト・ジェネレーション」のマシュー・ヴォーン監督作品。前者でクロエ・モレッツ、後者でジェニファー・ローレンスを見い出し、独特の作風でヒットを飛ばす。今最も脂ののったクリエイターと言っていい。そんな彼が作ったスパイ映画が「キングスマン」である。「ファースト・ジェネレーション」もスパイ映画の影響を受けていたが、本作ではストレートに、そして彼なりのリブートが掛かった作品となっている。
国家に属さない非営利組織の「キングスマン」。彼らは秘密裏に数々の事件、世界紛争、テロを封じてきた。その一人であるハリーは世界の要人が誘拐され、解放されるという事件に出くわす。その最中、メンバーのランスロットを失った。新メンバーを探すキングスマンだが、ハリーはかつてのメンバーの息子、エグジーに白羽の矢を立てる。そして事件の裏に世界的な大富豪、ヴァレンタインが浮上する。
英国産のスパイ映画へのオマージュに加え、「キック・アス」のようなユーモアに溢れる。ガジェットの使い方、ハリーやキングスマンたちの信条、そのいずれにも脚本を兼ねるマシュー・ヴォーンというフィルターを通したスパイ映画になっている。その導引にコリン・ファースを配するという贅沢さ。しかも彼にキレキレのアクションをやらせている。魅せ方は今風。R15+の残酷さもポップでコミカルに感じる。教会内のアクションは圧巻だ。
本作の新星はエグジーを演じるタロン・エガートン。スパイ版「マイ・フェア・レディ」らしく、身なりのダサさがジェントルマンに変わっていく様が見どころ。ハリーに代わり、メガネとスーツに身を包む姿もカッコいい。彼が立ち向かうヴァレンタイン、サミュエル・L・ジャクソンの相変わらずのイカれ具合、いや存在感はラスボスらしく、しかも007的な大アジトで出迎える。
本作は”ビギンズ"的な作りでかつ、アメリカでも大ヒット。間違いなくシリーズ化必至。その割にマイケル・ケインの使い方も実に贅沢であった。次なるキングスマン、エグジーの冒険は?それを期待させる新世代のスパイアクション、本作を大オススメしたい。
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